第63話 第9層救出作戦② 楽しく窮地

作戦はこうだ。



僕という囮に最適な存在が、天藤会長というこの迷宮学園で最強のドラゴンナイトと共にエリアボスと英里佳の注意を上空に向けておく。


基本、僕は会長に掴まってるだけでエリアボスが会長を狙ってくることで他の生徒に被害が向かない完璧な配置だと



過去形だ。今はそう思ってない。



まぁ、ひとまずこれはおいておく。


その間に、後続の部隊が柱を建設する。


まぁ、建設と言っても実際のところは氷の柱だ。


最初の突入部隊の人員のほとんどは瑠璃先輩を中心に構成された魔法使い部隊と、飛行可能な大型迷宮生物をパートナーに持つテイマーの二人組ツーマンセルで構成されている。


そんな彼らはエンパイレンの地面に向かって大量の水を魔法によって作り出して放水し続ける。


氷よりも低温の物体だ、水はすぐに凍り付いてやがて分厚い床となる。


流石にこの広い空間全体を覆うには及ばないながらも、おおよそ半径20mの円形の氷の床ができる。


そして足場を確保したら、その上に魔法使い部隊が降り立って水と氷結系の魔法を交互に使用して複数の柱を作り出す。


それが終わり次第、第二部隊、東学区の工作員が潜入し、氷の柱に罠を設置する。



そしてそれが完了したら――



「さぁ、もう少しよ」


「う、うっす……!」



天藤会長の言葉通り、下を見れば第三部隊が飛び出したのが見えた。


第三部隊、それは北学区の生徒、それも俊敏性の高い者を中心に構成された部隊


全員が武装し、そして英里佳の方向に向かって空中に浮遊している水晶体の足場を蹴って移動している。



彼らは英里佳を罠のある位置まで誘導する役割を持っている。


ベルセルクとして暴走状態の英里佳は、基本的に自己防衛本能が強く、自分に迫る脅威を優先的に排除する傾向がある。


故に、今はエリアボスの注意がこちらに向いている以上、その攻撃の対象は自身迫ってくる学生たちに向くはずだ。



「――うぷっ」



まぁそれはそれとして、さっきのこれが完璧じゃないと僕が考える理由なんだが……



「あの、会長」


「なに?」


「吐ぎぞう……」


「え」



酔った。


完全に酔った。


錐もみ状態とか生温いと思えるくらいに全方向にシェイクされた僕は、天藤会長の飛竜であるソラの背中で完璧に乗り物酔いしていた。



「え、あの、我慢できない?」


「ざっきから……我慢はしてまず」



いや、むしろ苦痛耐性フェイクストイシズムのおかげでここまで耐えれたのだ。


だが忘れてはならない。


あくまでもこれはのスキルなのだ。


こみあげてくる生理現象を完全に無効化はできないのである。



「――ぅぷっ」


「え、ちょ、嘘?! 待って、お願い待って!!」



僕がえずきだすと、これまで余裕な雰囲気であったはずの会長が慌てだした。



「GAAAAAAAAAA!!」



瞬間、天地が逆転する。



「ソ、ソラ! 何を勝手に!?」



そのまま激しく体を揺さぶる飛竜



「――あ」



僕は吐き気をこらえるために片手で口元を押えていたので、その揺さぶりに耐え切れずに体が飛竜から離れた。



――やばい、死ぬ。



「歌丸くん!!」



天藤会長が何かを叫んだが、僕は体が浮遊感につつまれて……



「ごぷぅえ!!」



その拍子でゲロを吐いた。


空中で吐かれた吐瀉物はキラキラと輝いていたー


きたねぇ。吐いたの僕だけどさ。



――パシャ



飛び散った吐瀉物をそのままエリアボスである結晶体の蜘蛛の顔にぶっかけられる。



「ぐほっ!」

「きゅ!」

「ぎゅ!」

「きゅる!」



幸いに、落ちたのはエリアボスの真上だったので、僕は蜘蛛の背中に抱き着く形で捕まって落下を免れた。


落下の瞬間、ついでに僕の服の中からエンぺラビット三体が飛び出していた。



――キイイイイィーーーーーー!!



先ほど以上に甲高い音を鳴らしながら、エリアボスが動きを止めた。


心なしか、目に当たる赤く灯っている部位の輝きが増している。



「けほっ……えっと……怒ってる?」



「――――G」



「ぐ?」



「――GUGAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」



「あ、やっぱ怒ってる! というか口あったんだ!?」



今まで一言も鳴かないので、そういう器官が無いと思ったら普通にあった。


今はそれを開いて蜘蛛のくせに咆哮をあげながら背中に乗った僕を振り落とそうと激しく体を揺さぶる。



「歌丸くん、逃げて!」


「ひ、ひぃいぃぃぃ!!」



そうは言っても、こっちは動きたくても動けない。


このままじゃ振り落とされて高所から転落する。


死ぬ、このままじゃ殺される!



「きゅきゅきゅきゅ!」

「ぎゅうう!」

「きゅっきゅるう!」



急げと言うかの様に僕の服を引っ張る三匹


いや、今手を離したら死ぬから!



「シ、シャチホコ、お前のスキルでボスの足狙え!


焼け石に水でも、やらないよりはマシなはずだ!」



「きゅう!」



シャチホコの頭部が紫色に淡く輝き、そこに小さな角が出現した。


そして目にもとまらぬ速さで、結晶体の蜘蛛の足目掛けて体当たりを喰らわせる。


だが、当然エリアボスの動きに変化はない。



「ギンシャリ、ワサビ、えっと、このコートであいつの目を覆ってきて!」



動くのに邪魔だったので、防寒着のコートを脱いで二匹に手渡す。


すると二匹ともすぐに動いてエリアボスの顔に向かってコートをかぶせて見せた。



「GAAGAGAGAAAAAA!!」



視界を奪われたことでエリアボスは動きを止めた。



「よ、よし!」



その間に僕は急いでエリアボスの背から降りる。


巣の縦糸部分は太さが横糸とは違って軽く幅が2mはあるので、気を付ければなんとか走れる。



「ナイスよ歌丸くん」



僕の頭上を飛竜とともに天藤会長が飛んでいく。


その手には先ほどまでなかった巨大な突撃槍ランスが握られていた。



「ブレスファランクス」

「GUOOOOOOOOO!」



天藤会長の言葉を聞いた瞬間にソラはその口から火炎を吐き、そして会長は槍を前に突き出す。


その状態で螺旋を描きながら空は回転し、すれ違いざまに炎を纏った突撃槍がエリアボスの脚の一本に当たる。



「GAGAGAAAA!!」



破壊、とまではいかなかったようだが、槍を受けた脚に亀裂が走り、そこから緑色っぽい体液が噴出した。


そのまま大きく後退して僕とも距離ができた。



「歌丸くん、悪いんだけどそのまま走って敵を引きつけて!


多分拾ってる余裕無いから!」



「了解です!」



もし僕を拾おうと動きを止めた所を狙われたら会長でもやられる危険性がある。


ならば、このまま僕が注意を引いて会長が攻撃に専念した方が効果的だ。





「あいつ何してんの!!」



第9層のリアルタイムの映像を第8層に作られた簡易基地で見ていた三上詩織は人目もはばからずに大声をあげた。


大画面に映し出されているその映像には多くのギャラリーが集まっていて、まさかの事態に呆然だ。


連理の役割は囮で、基本的に天藤紅羽に捕まってるだけだから問題ないと思っていたのだが、まさかの転落、及び吐瀉、及び挑発の三連コンボ。



『ちょ、え、早っ、蜘蛛速い、キモい速い!!』



語彙力の乏しい悲鳴をあげながら必死に走る連理


脚力は以前より上がっているのだが、エリアボスの走る速度よりはるかに遅く、その距離は目に見えて迫っている。



「何してんのよ馬鹿! もっと速く逃げなさい!!」


「し、詩織ちゃん、これ映像で聞こえてないから!」



ヒートアップする詩織を、幼馴染である苅澤紗々芽がなだめていく。



「いや、むしろ速く逃げないのがこの場合は正解ッスよ」



そんな中、隣で同じく映像を見ていた日暮戎斗はエリアボスの情報が纏められた資料を片手にそう判断した。



「多分、あの蜘蛛って自分の脚で追いつけない、もしくは捕まえられないと判断した標的に対してあの散弾みたいな水晶を出すンじゃないッスかね?」


「え……あ……そういえば、歌丸くんが落ちてからは一度も使ってないね、アレ」



戎斗の指摘に、紗々芽も納得した。


さきほどまで飛竜に対して打ち続けていた水晶による遠距離攻撃


それを今の連理に対して行えば一発でケリが付けられるにも拘わらず、エリアボスはただ走って連理を追いかけるばかりだ。



「多分、あの蜘蛛は捕食目的で連理を追いかけてるんッスよ。


水晶の攻撃は邪魔な奴を追い払ったり、打ち落として自分の巣に落とすため……だから、巣の上を普通に遅く移動する連理には使わないはずッス。


時間稼ぎって意味では、今の連理のやり方が正解ッスよ」



英里佳が単独で戦っていた間に集められたエリアボスの情報と今の状況を照らし合わせる戎斗の仮説はかなり信憑性があった。


実際に、彼の情報をまとめる能力の高さは紗々芽もこれまでのエリアボス攻略で認めるほどである。



「だけど、このままじゃいずれ追いつかれちゃうじゃない!」


「そこは会長がいるから大丈夫ッスよ、ほら」



戎斗が画面を指さした直後、エリアボスの体が大きく後方に吹き飛ばされるた。


再び天藤紅羽が飛竜のソラと共に攻撃を仕掛けたのだろう。


おかげで連理との距離も離れた。



「まぁ、できればこのまま倒してもらえるとありがたいんスけど……流石にそこまでは上手くはいかないッスね」



映像を見ると、紅羽に攻撃された部位はたちまちに修復されていくのが見えた。


エリアボス特有の、高速再生だ。


当然、この水晶体の蜘蛛の体も修復されている。



「天藤会長の攻撃は効いてるッスけど、流石に単体だと攻撃よりも再生の方が上回るみたいッスね」


「ああもう……せめて私があの場に行ければ……!」


「そうはいっても、詩織ちゃん今、新しく覚えたっていうリナイト、っていうの使えないんでしょ?」



紗々芽に指摘され、詩織は悔しそうに唇をかむ。


そうなのだ、あのスキルは地上に生還した時点で一度効果が切れてしまっており、今の詩織の職業ジョブは普通のフェンサーとなっている。


ルーンナイトの能力値ならば、浮遊する足場を消失する前に飛び跳ねて連理がいる場所までいけるのだが、現状では不可能。


仮にたどり着いたとしても、今の詩織にはエリアボスに対処できる術もない。



「……ってことは、連理のやつ、まだ余裕あるってことッスよね?」



騎士回生Re:Knightの効果の説明を覚えていた戎斗は何となしにそんなことを口にした。


窮地に立たされて尚諦めないこと


そしてその対象は歌丸連理・三上詩織


現状、二人とも何かをあきらめている様子が無い。


となれば、そもそもこの状況を連理は窮地だと認識していないということではないのだろうか?


そう考えながら三人は再び画面に映る連理を見た。



『こ、こっち来んなクソ蜘蛛! 臭いんだよ!!』


『GUGAAAGAGAGAAAAA!!』


『あ、すいませんごめんなさいだからこっち来ないでくださいマジで!!』



必死に、若干涙目になりながら逃げているのが見えているのだが……



「……なんかあいつ、楽しんでないッスか?」



映像に映っている連理の口元は、微かだが吊り上がっているように見えた。





「は、はぁ……はぁ、はぁ!」



追いつかれそうになる度に会長がエリアボスを攻撃してくれたおかげで捕まる心配もなかったが、巣の端から端まで移動するのにもそろそろ限界がある。


この空間はドーム状となっているので上部分は下と違って狭くなっている。


故に下の方では端から端までが果てしなく見えていても、この高さの位置だと端から端までだとおおよそ1~2kmってところだろう。


今も下にいる人たちがありより小さく見える気がする。


正直、今も下で追いかけっこをしている人たちのどこに英里佳がいるのかもよく見えない。


それくらいに高い場所にいるってことを改めて認識させられる。



まぁ、つまり何が言いたいのかというと――……



「は、はは……行き止まりッスね……」



思わず戎斗みたいな口調になってしまった。


万全筋肉パーフェクトマッスルのおかげでここまで普通に走ってこれたけど、流石に追い詰められた。


ジリジリと、いや、かさかさと関節の水晶体部分をこすり合わせて甲高い音を発しながらこちらに迫ってくるエリアボス。



「ヤバい……マジでヤバい」


「歌丸くん、そこから飛び降りて! 拾うわ!」



そう言いながら巣の隙間から下方向に会長が移動した。



「コイツの意識を下には向けたくない!


まだ英里佳の誘導が終わってない!!」



下を見ればまだ複数の生徒たちが物凄い速度で移動している最中だ。


何かが燃えたり爆発した様子はないから、たぶん死人は出てないはずだけど……英里佳を罠のある場所まで誘導するにはまだ時間が足りない。


僕がここで降りたら駄目だ。



「会長は先下がってください! ソラも限界でしょ!」



激しい運動に加えてずっと空中で動き続けた飛竜のソラ


息切れしてる感じだし、口元に泡みたいなできてる。


そろそろ休ませないといけないはずだ。



「馬鹿なこと言ってないで、早く飛び降りなさい!」


「それは…………! いえ、大丈夫ですよ、だって!!」



そしてとうとう、エリアボスが僕の前までやってきて――――



「僕のパートナー、結構強いんですからね!」



――瞬間、足の一本が根元から折れた。



「GAGAA!?」



丁度その足は体を支える部分だった。


いや、むしろ取れそうになっていた足に体重をかけたのが原因だろう。


とにかくここは最大のチャンス!



「ギンシャリ! ワサビ!」



「ぎゅう!」「きゅる!」



後ろからついてきていた二匹が、先ほども目隠しに使ったコートを再びエリアボスの目に隠した。



「うぉりゃあああああーーーーーーーー!!」



その瞬間に合わせて、僕はエリアボスの真下を通り抜ける。


体がぶつかりそうになったら、猿みたい両手を地面に着けてそのまま必死に動かし、そして勢いをできるだけ殺すことなく四足歩行でエリアボスの真下を潜り抜けた。



「きゅう!」



そして潜り抜けた際、今までずっとエリアボスの脚を攻撃していたシャチホコが僕の頭の上に着地する。



「ナイスだシャチホコ!」



こいつは最初の指示から今までずっとエリアボスの脚を攻撃し続けたのだ。


シャチホコの攻撃は物理無効の加えて回復を阻害する“呪い”効果を持つ。


故に、いくらエリアボスであってもシャチホコの攻撃は有効なのだ。



「お前のポイント使うぞ!」

「きゅう!」



あのエリアボスは視界を奪われると動きが止まる。


だがそれもずっとではないはずだ、この時間を有効に使わなくてはならない。


学生証とアドバンスカードの両方を同時に展開し、この状況下でもっとも最適なものを選ぼうと考える。


――僕が生き残るためには、やっぱりこれに頼るしかない。



「頼む、なんか出ろ!」



祈るような思いで学生証のスキルツリーダイアグラムの項目を見た。



「――――――よし!!!!」



条件を満たしていた。


第13層で一回、そしてこの第9層に入ってさらに三回、死にそうな思いをしたということなのだろう。



――キィィィィーーーーーーン!



後方から甲高い音が聞こえてきた。


少し振り返ると、僕が着ていたコートが下の方へと落ちていくのが見えた。



生存強想せいぞんきょうそうLev:1を修得!」



その項目を走りながら読んで、そして内容を確認する。



「歌丸くん!!」



会長の声がして、振り返る。


すると、先ほど以上に物凄い速度で僕の方に迫るエリアボスの姿が見えた。



「GUGAAAAAA!!」



折れた脚から体液が噴出することも構わず、怒り狂った様子で迫ってくるエリアボス


このままじゃ真っ直ぐ走ったんじゃ追いつかれてしまう。


ならば――



「走るぞシャチホコ!」

「きゅう!」



瞬間、僕と頭から降りたシャチホコは同時に横糸部分――表面にフック上の棘がいくつも生えた横糸の、幅の小さなその部分に足を踏み入れる。



「歌丸くん、そっちは!!」



会長が悲鳴のような声をあげた。


そう、この水晶体の強度を考えれば、それによって構成されたこのフック上の棘は僕の靴も足も貫通して僕の動きを止めるのだろうが……



「うぉおおおりゃあぁぁぁぁああ!!」



僕はその棘の上を走る走り抜けた。


むしろ、棘がスパイクのように足を固定するのでこんな狭い道でも落ちる心配もない。



生存強想せいぞんきょうそうLev:1 悪路羽途アクロバット


その効果は敵から逃げたり攻撃を回避する時、または本来は人の脚では踏み入れられないところに踏み入ろうとした際に限定して、体重が羽のように軽くなるというスキルだ。


此れのおかげで、今の僕は横糸部分の棘も気にせず走れる。



「GUGAGA!?」



僕が横糸部分を普通に走っていることに驚いた様子のエリアボス



「この結晶体は、お前の体と同じかそれ以上に固い。


そうでなければ、お前がわざわざ縦糸部分に足をのせて歩くはずもない!」



このエリアボス、体長は5mくらいだが、先ほどから足を延ばしていて全長はもう数倍以上、下手をすると40mに届きそうなくらいだ。


端に来る頃にはかなり無理して足を延ばしている感じであるが、それでも無理して足を広げているのが横糸を踏まないのではなく、踏めないという証拠に他ならない。



「これでも食らっとけ!」



蜘蛛の左側側面に回り込み、先ほどシャチホコが破壊した足の付け根、まだ体液が出ているその部分に、僕は水風船をアイテムストレージから取り出して投げつけた。



「GUAAAAAAAAAAAAAAAAA!!??」



中の液体を傷口に浴びた瞬間、物凄く苦しむように暴れ出すエリアボス。


僕が今投げたの、ドライアドのララと対峙した際に作って、そして余った除草剤の入った水風船だ。


植物と虫では体の構造は違うので効果的とはいかないが、少なくとも体にいい成分なわけが無い。


要するに、そう。



「嫌がらせだボケ!!」



アイテムストレージから取り出せるだけ除草剤をとりだして、とにかく投げ続ける。



「GAGA、GGAUAAAAAAAAAAAAAA!!」



赤い眼の輝きがさらに強くなり、僕の方に向かって体を向けてくるエリアボス


また迫ってくるっと逃げようとしたその時、エリアボスの体が浮いた。



「え」「きゅ」



その光景に僕もシャチホコも唖然とする。


頭上にはエリアボスの下っ腹部分があり、そしてそれはゆっくりとこちらに落下してきて――――



「ジャンプするとか嘘だろぉ!?」



僕は急いでその場から逃げようと走り出したが、瞬間、物凄い衝撃が発生して巣全体が激しく揺さぶられるのであった。

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