2-3)蛇口の固さ
楽しんじゃえ、というのには理由があります。まあ私が基本書き上げる事優先でお話させていただいているのが一番の理由ですけれど。
書き上げるのに、出来る出来ないは人によって違うというお話は「1.上手に書けない」でもさせて頂きましたね。まあそういう流れです。
たくさんあるのだから減らすのは簡単……に見えて、実は難しいです。何故かというと、「まず書き出すこと」に慣れる段階の人には蛇口の水を減らそうとすると止まってしまうからです。
書き始めたばかりの頃、書きたいが溢れることがあります。この溢れた量を調整するのに、実はコツがいるんです。
先にも少し触れましたが、書く書かないの取捨選択って結構難しいです。感覚的なもの、理性的なものとかもありますが……「書きたい」「面白い」を動力にしている場合、「気を付けなきゃ」「直さなきゃ」って意識はお話を書くのにブレーキをかけます。
アクセル全開なのにブレーキを掛けたら、危ないです。そりゃ車も動かなくなったりしますし、逆になんだかへんてこになったりして書くのが嫌になってしまうこともあります。
詰め込んでしまう世界観は、ある意味では溢れ出てしまってどうにもならない場合があるのです。
微調整するのも大事ですが、書き始めた頃はとにかく「楽しい」気持ちを忘れないようにしてください。書くのにストレスがかかっても、それでも書きたいとなるのは「楽しい」思う存分実感しているからです。はじめの頃は筆が止まった時のパワーをためるためにも、最初に優先すべきは詰め込みすぎを避ける事ではなく物語にためらってしまう気持ちを無くすことだと思います。そういうことを経験していけば、今度はチャレンジすることもできる筈です。
それに多分、書き始めたばかりの頃は蛇口が固い人っていると思います。固いから捻ったら一気に出ちゃうし、止めようとするとゼロになってしまう。
上手に微調整できる人もいますが……まずは蛇口をひねって、その固さを少しでもゆるめることが大事なんじゃないかな、と私はこっそり思っています。
あとですね、やっぱり好きが溢れた作品って、届く人にはダイレクトに届きますからね……好きは強い。
なんども繰り返し詰め込んでいくと、作品になったことで余分なものが見えたり、逆に書くときの調整の仕方が見えてきたりします。
最初からなんでもこなそうとしないで、自分のその詰め込み過ぎが、寧ろ詰め込みを楽しんじゃう段階か、そもそもそれを減らしてしまったら読者が勿体なく思ってしまうことはないかなど考えてみてください。
人によっては怒られてしまうかもしれませんが、個人的にはただ減らせばいいってものではないと思います。
自分の作品の事を見失ってしまうのは、ちょっと怖い。
それでもなにか方法があるかな、と考える人に向けて、次回から個人的に考える詰め込みの調整についてお話しますね。
のんびり文字書きの戯言ですが、気になったら御付き合いください。
(2016/12/23)
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