【京都と言えば】

「だって」

 音羽はむくれたが、羽音は羽音で抗議した。

「女の子のいっぱいいるところなんて、調べようがないもん」

 それは至極当然の言い分だった。

 音羽の希望リクエストが、途方もなさ過ぎるのだ。

「女の子~……京都~……京美人~……?」

 すると、音羽はブツブツと考え始めた。

「京美人~……舞妓~……さん~?」

 そして、閃いた。

「じゃあ~、舞妓さんがいるところ~」

 音羽は、ほんわか笑顔で浮かべた。

「はぁ?」

 その言葉に羽音は、怪訝そうな顔をした。

 舞妓さんを呼ぶのは、だと思ったからだ。

「いいから~」

 それでも姉に急かされて、検索ワードを入力する羽音だった。

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