【問題は内容】

「え~~~っ!」

「別にそれはいいんだけどさ」

 琴美は驚いたが、羽音は気にしてない様子だった。

「あっ、いいんだ」

 その態度に琴美は拍子抜けで、意外そうな顔をする。

「それよりも……」

 そこまで言って、羽音は口を濁した。どう説明したらいいか困っている、そんな感じだった。

「見せた方が早いだろう」

 それを見た薫が、タブレットの画面を何回かフリックしてから、琴美に渡した。

 今イチ、状況を把握しきれない琴美は、言われるがままにタブレットを受け取ると、画面に映し出された文章を読み始めた。

「えっ……?」

 そして、固まった。

 そこに、全裸の女の子同士が、抱き合い唇を重ねて、互いに身体をまさぐる様子がなまめかしく書かれていたからだ。

 思わず、頬を赤らめて、なにも言えなくなる琴美だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る