【ある意味、勝負】

 気を取り直した羽音は琴美を見た。

「でも、なんでパンツなの?」

「えっ?」

 琴美は、目を見開いて頬を染めた。

「もしかして~、勝負下着~?」

「ち、違うよぁー!」

 ちょっといやらしい笑みを浮かべる音羽の言葉を、琴美は胸の前で手の平をひらひらと振って否定した。

「えーっと……」

 それから恥ずかしそうにモジモジしながら言った。

「ほら、もうすぐ修学旅行だから……」

 それを聞いた音羽と羽音は、あっ、となった。

「そういえば~……」

「そうだね……」

 修学旅行だと風呂に入る時は下着を見せなくてはならない。

 琴美の行動に納得する音羽と羽音だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る