【母の職業】
「あと~……」
肉が二重に乗ったハンバーガーを美味しそうに頬張ってから、思い出したように音羽は付け加えた。
「お母さんのお仕事~、手伝って貰ったお駄賃とかも~、足してるよ~」
「えっ? 二人の家って、お店やってるの?」
すかさず、ポテトに手を伸ばそうとした琴美が反応する。
「ううん……そうじゃなくって……えーっと…………」
すると、羽音がちょっと困った顔をした。それから考え込む。どう説明したらいいだろう? そんな仕草だった。
「お母さんはね~、相場師だよ~」
が、そんな妹の思案もお構いなしで、またもや音羽が事実をそのまま告げる。
「そ、そうばし?」
案の定、琴美は始めて聞く単語に戸惑っている。
「うん~」
「いや……それじゃあ、絶対にわからないって」
ほんわか笑顔で頷く音羽に、呆れながらツッコミを入れる羽音だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます