白い目の獣

 それは月の美しい夜

 白い光を浴びて世界はぼやけてる

 ここに居るといつでも幻想世界にいける


 不思議なくらい風がなくて

 不思議なくらい音がなくて

 ペガサスが夜の散歩を楽しむ頃


 ゆっくりゆっくり歩く

 歩く早さで歩いてく

 誰に会う事もなく


 頭の中のゴチャゴチャしたものが

 いつの間にかスッキリしてきて

 必要なものだけ残ってく


 ずっとずっと静かで

 こんなみんな寝静まった夜に

 僕一人そこから抜け出して


 公園のベンチに座って

 昼間とは別の顔のここを

 ぼおっと砂場の方を見ながら


 昨日まであれほどしんしん冷えていたのに

 今宵は少し過ごし易くなっていた

 何かを思い出した僕はそしてまた眠りの世界に落ちていく


 次の朝

 黄金色の風が無邪気に僕を出迎えて

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