神様はいじわるです!

白咲 澪桜

第1話 幼き頃の思い出

それは、私が10もいかない幼いころ。父が神主を務める紅葉_クレハ_神社で父の手伝いをしていた。と言っても私にできることは限られてはいるのだが、父や病弱であった母の喜ぶ顔が見たくてしていた。私は双子の兄の紫月と長兄の香月の3兄弟の末っ子。お手伝いはきちんとするのだが、そのころの私はまだまだ落ち着きのない好奇心旺盛な子だった。冬樹もそうなのかといわれるとそうではないのだが、私によく振り回されていたと思う。

そんな私が“彼”に出会ってのは境内の中でしーくんやかーくんと鬼ごっこをしている時だった。


「桜月、ちょっと待って。1人で遠くに行ってはいけないよ。」

「そうだよ、さぁちゃん。かーくんの言う通りだよ。」

「大丈夫だよ、そんなに心配しなくても。」


いきなり突風が吹き、彼が現れた。


『おやおや?』

「?あなたはだぁれ?」


その時の私は、いきなり目の前に現れた人物にのんきに質問をしていた。


「桜月、この方にその言葉づかいは・・・」

『そんなこと気にせずともよいのだ香月。』

「ですが、」

『我が許している。香月もそのほうが嬉しいのだがな。』

「・・分かった。」

『ありがとう』


私が質問してのだが、かーくんに怒られそれを目の前にいる彼がそれをかばってくれた。何やら知り合いのようで、私と紫月は頭の上がハテナでいっぱいだった。


「私の質問に答えて!です。」

『おぉすまんすまん。我はこの神社に奉るられているではなく、』


『桜月、君の守護神 桜樹 だ。』


「・・・?ねぇねぇかーくん。」

「どうした桜月。」

「守護神って何?」


「うーんとね、守護神というのは自分を守ってくれる神様のことだよ。その神様が強ければ強いほど神からの加護は強く、呪いを受けにくくなるんだ。」

「へぇ、じゃあ桜樹は強いの?」

「うん。上位神だからね。」

『すごいであろう?』

「うんすごい!」


それが彼、桜樹とはじめであった時だった。

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神様はいじわるです! 白咲 澪桜 @reokurosaki

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