第20話 違うびょういんへ
あれから、せんせいのところには行かなくなっちゃった。
ママとパパも、難しいお話をしてるみたい。
僕がいないとこでとかだけど、時々その難しい話が聞こえるときがある。
僕のからだは、相変わらずのスコシダルイだったり、
ちょっとイタイイタイかも、だったりしてた。
でも、とろとろうとうとしてたら、すぐ治っちゃうんだからね!
だいじょうぶ!
でもママが、ある日どこかに電話をかけて、
それからあちこち電話をしてた。
パパが帰ってきたときにも、僕の前ではお話はしなかったけど、
向こうの部屋でお話が続いてたみたいだった。
そしたら、また!
ママとパパが突然、僕をキャリーにぎゅうってして、
ぱたん、ってして、またまたどこかへ。
僕もう、キャリーに入れられると、
びょういんへ行くってことばっかりだったから、
チュウシャされたり、痛いことばっかりだからいやですー!って叫んだんだ。
パパがうんてん、ママがじょしゅせき。
時々僕のイヤですー!たすけてー!っていう声に、
ママが、
「リオー!」
「だいじょうぶだからねー」
って声かけてくれるけど。
ママもわかっていて、それでいてホントウノコトを言うのをサケテタ。
ママの笑顔のうしろがわには、ママの悲しい顔がみえた。
僕、ゲンキじゃなかったの・・・?
もっとセドと取っ組み合いしてればよかったの・・・?
そしたらゲンキだねーって笑ってくれたの?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます