第20話 違うびょういんへ



あれから、せんせいのところには行かなくなっちゃった。


ママとパパも、難しいお話をしてるみたい。

僕がいないとこでとかだけど、時々その難しい話が聞こえるときがある。


僕のからだは、相変わらずのスコシダルイだったり、

ちょっとイタイイタイかも、だったりしてた。


でも、とろとろうとうとしてたら、すぐ治っちゃうんだからね!

だいじょうぶ!


でもママが、ある日どこかに電話をかけて、

それからあちこち電話をしてた。


パパが帰ってきたときにも、僕の前ではお話はしなかったけど、

向こうの部屋でお話が続いてたみたいだった。


そしたら、また!

ママとパパが突然、僕をキャリーにぎゅうってして、

ぱたん、ってして、またまたどこかへ。


僕もう、キャリーに入れられると、

びょういんへ行くってことばっかりだったから、

チュウシャされたり、痛いことばっかりだからいやですー!って叫んだんだ。


パパがうんてん、ママがじょしゅせき。

時々僕のイヤですー!たすけてー!っていう声に、

ママが、


「リオー!」

「だいじょうぶだからねー」


って声かけてくれるけど。


ママもわかっていて、それでいてホントウノコトを言うのをサケテタ。


ママの笑顔のうしろがわには、ママの悲しい顔がみえた。


僕、ゲンキじゃなかったの・・・?

もっとセドと取っ組み合いしてればよかったの・・・?

そしたらゲンキだねーって笑ってくれたの?

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