第19話 いつものせんせいだ!
「少し体を休めないとね。」
「はいそこのセドナさん、通りすがりに威嚇しなーい!」
ママはちょっとの間、僕のことを、僕がやりやすいようにしてくれた。
セドは相変わらず、
「今のアンタは、まだヘンなニオイが残ってる!あっちいって!」
って、かおあわせると、にゃーーー!じゃなくて、しゃーーー!っていうの・・・
ようやく落ち着いてきたとき、パパとママが、
「そろそろかかりつけの先生んとこ、行こうか。」
って。
「うん、結果報告もしないといけないしね。」
「あと、撮ってもらったCDRも持ってかないと。」
んんん?
またまたわからないコトバです、ママパパ。
「じゃあまた今週くらいかな?」
「そうだね。」
僕が生まれた時から行ってる、あそこのびょういんに行くのかな?
あそこもびょういんなんだけど、僕が生まれた時から、
からだのあっちこっち、イヤだけどみてもらってるし、
かんごしさんたちも優しいし、ママとパパがシンライしてるせんせいだから、
みてもらってもいいかな、ホントはちょっぴりイヤだけど・・・
「こんにちは、リオちゃんですね~!」
しばらくたってから、僕の名前が呼ばれた。
相変わらずのしんさつだい。
相変わらずのせんせい。
せんせいのひとことめが、
「電話でだいたいの報告受けてます。」
「これからは、緩和ケアをしていきましょう。」
そういって、いつもとは違うチュウシャを、僕にした。
「とりあえずインターフェロン打っときました。
これ、免疫系に作用するお薬ね。
それにしても大学病院の先生も言ってたけど、
この病気、進行早いのに、びっくりしてたよ。
あんなに元気そうなのは珍しい、って。
僕もまさか、と思ってたんだよ、だってこんなに元気だしね。」
ゲンキ、って、イイモノなのかな?
ゲンキ、って、僕がゲンキだと、ビョウインこなくてもいいのかな?
だったら僕、ゲンキってなる!
・・・でも、ゲンキって、どういうのかな?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます