第10話 ゆるゆるな、いつもとおなじ時間
ぼくたちね、それからもずっと、セドとふたりで過ごした。
相変わらず、なめなめしあったかと思うと、次の瞬間は喧嘩になったり。
パパとママはといえば、イチネンホッキして、
前に暮らしてたホントはペットフカ、なイエから、
しりあいにしょうかいしてもらった、ペットカ、
な、まんしょんになったことかな。
ペットカ、とか、フカとか、やっぱりぼくにはわからない。
でもね、だいぶコトバは覚えたんだよ!
ただ、いくら頑張っても、ぼくとセドの声は、
パパとママにはわかってもらえないらしい・・・
「コイツらが話せたらなぁ・・・」
ママが何度も言う言葉。
「お前どう思う?って聞いてもさ。」
「にゃーしかかえってこないんだもん。」
「でも、かぁいいからいいんだけどっ!」
あとはね・・・
「早くしっぽわれたりしないの?」
とか。
しっぽって、われちゃうの?
あたらしい場所だって、けっこう気に入った。
なにより、びょういん(せんせいのいるとこらしい)に行くとき、
堂々と行ける!だって、パパとママが。
ただね、前行ってたびょういんが遠くなっちゃって。
それでも慣れたとこがいいよね、って、ママはぼくとセド、
ふたりを連れて、パパの運転で、時々行くんだ。
一度かんごしさん、っていうひとに、パパとママ怒られたことがあったっけ。
その時は、セドのおなかとかがピンク色になっちゃって、
だいぶ前からかよってたんだ。
いつものハコにふたりつめたらぎゅうぎゅうで、
ママ、セドつぶしそうですー!って言ってて、
セドはセドでぎゃーぎゃー言ってたんだけど、
ある程度たったらチンモクになって。
せんせいに診てもらったら、帰りにかんごしさんが、怒ってた。
「あれじゃセドナちゃんつぶれます!」
「リオちゃんと別にしてください!」
そういって、ぼくはセンタクネットでボウゼンとしてたよ・・・
パパとママは、あとでこっそりイイワケしてたよ。
「・・・そんなに大きくなってるとは・・・」
「毎日見てるからわかんなかったな・・・」
そして、
「あたしが一番タイヘンだったわよ!」
「あんなに重い思いして・・・ブツブツ」
って、セドのフンマンヤルカタナイ目線が、
ぼくのセンタクネットにちくちくササッテタ。
ごめんよう、セド。
ぼくそんなにおっきくなった?
かわらないと思ったんだけどな・・・(_ _。)・・・シュン
そういえばせんせいがね、
「生まれてから半年くらいの体重、カルテにあれば、割り出せるよ。」
「だいたい猫は半年くらいで成長がストップするから。」
って言って、ぼくのかるてをひっぱりだしてきて、
そのまま固まってたんだけど。
パパもママもあはは、って笑ってたんだけど。
なんだったんだろうね?
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