第9話 リョウヨウショク

いままでのごはんは、いろんなのがあったと思うんだ。


でもこれからは、リョウヨウショクにしないといけないんだって。


ままが、ナニかを見ながらむずかしいかおをしてる。


ぼくはまま、わらって、って。

まま、だいすき、って。


すりすりしたり、ごちんしたり。


でもまだむずかしいかおしてる。


そのとき。


「ただいまー!」


ぱぱだ!

ぱぱかえってきた!

ままがむずかしいかおしてるって、おしえなきゃ!


でもぼくは、ごちんしかできない。

なんどもごちん、ごちんってしたら、

ぱぱはわかってくれるかな?


そしたらままがいちばんに、ぱぱに声かけちゃった。


「おかえり、さっそくで悪いけど。」



「うん。」




「とりあえずネットショップ見てたんだけど。

たぶんこれが一番いいかと、いくつかピックアップしてんだけど、どうかな。」



「どれどれ、まずスーツ脱いでくるよ。」



ちょっとしたらぱぱがかえってきて、ぼくのかおよりおっきいナニカを、

ままといっしょにみて、ままもぱぱも、やっぱりむずかしいかおになっちゃった・・・



ふたりで、これもいいけどあれもいいねえ、っていってて、

ふたりで、


「決まった!とりあえずこの療養食与えてみよう!いいよね!?」




「また悪くなるなら別のもあるしね、これでいんじゃない?」



って、またぼくのかおよりおっきいナニカをいじって、

さいごにたーん!ってたたいておわった。


そのつぎのひ、でっかいハコを持ったひとがきて、

そのハコあけてみたら、いつもとちがうのが出てきた。


前に、かおよりおっきいのでかちゃかちゃやってたのと同じのが、

今ぼくの目の前にあるよ!


ちょっとかわったにおいがするけど、

ぼくこれも好きかも!

はやく!はやくあけて!


そうやってハコをがりがりやってたら、こらーーー!って。


ままがたちあがって、

びーーってハコのなんかをはがしたら、

なんだかやっぱりいつものとはちがうけど、

いいにおいがするよ!


ぼくのごはんだ!

はやくたべたい!


まま、ちょーだい!


って、ナニカをいじってるままに、すりすり、ごちん。


そしたら、

「待ってなさい、今パソコンやめるから。」


ぱそこん?

このおっきいハコのこと?

これ、ぱそこんっていうんだね!

あとでせどにもおしえてあげよう!


そしてままにウレシイすりすり。

うれしいなごちん!をやって、しばらくしたら、

リョウヨウショクがでてきたんだ。


うん、これ、ずーーっと食べてたごはんとはちがうけど、

おいしいね!


まま、うれしい!

ぱぱ、うれしい!



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る