第3話 死闘

光を放つレインボー・コモドオオトカゲに向かって歩いていく邪鬼狭 剛は、

おもむろに服を脱ぎ、全裸になった。

そして歌い出した。

「想像してごらん、世界は・・・」

「剛め、ジョン・レノンのイマジンを歌っているぞ」

「考えているな」

それにひるむオオトカゲ。

「今だ!」邪鬼狭剛は瞬間的に跳躍し、オオトカゲに飛び蹴りを喰らわせる。

どよめく漢達。

「やったか!?」

オオトカゲが吹っ飛んだ衝撃であたりに煙が立ち込める。

一時両者の姿が肉眼で確認不能となった。

やがて煙が晴れた先に、漢達は信じられない光景を目にした。

「ぬうわ!あれはぁ!!!!!!」


剛とレインボー・オオトカゲが互いに両手を掴みあい、膠着状態に陥っている!

「ワンサウザンドウォーズ!!!」


ワンサウザンドウォーズとは

 千日戦い続けても決着がつかないとされる、一種の膠着状態。同じ実力の戦士同士が戦えば、実力が拮抗しているためこの千日戦争(ワンサウザンドウォーズ)に陥るか、双方消滅するかのどちらかになると言われる。

 民迷書房刊「車田正美の煙草は吸わないが酒は毎日浴びるほど飲む」より


「ぬうう、これは片時も見過ごせん戦いになったのう、どうする斗賀志。」

オクトパス・松尾が油風呂野 斗賀志に尋ねる。

「そうじゃのう。しかしわしらは明日の文化祭までに帰らにゃならん。千日も待ってられんので先に帰っとるか」


かくして一行は剛を残し、大型ヘリに乗って日本に帰国したのだった。

材料のチョコとバナナは、親が大富豪の学級委員長中嶋に早急に手配させることとなった。


アフリカ編 完

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