第2話 チョコ調達

 ここはアフリカ大陸の奥地。

私立漢ヶ丘高校の面々は文化祭用のチョコバナナのため本場のチョコレートを求め、ジャングルの中を闊歩していた。

「ぬはは、アフリカ全土のチョコを取り尽くしてやるわ」

意気込む邪鬼狭 剛。

そこへ超大型コモドオオトカゲが漢たちに襲いかかった。

「ぬうん!」

油風呂野 斗賀志がオオトカゲの脇腹にメガトン級の突きを放った。

遠く彼方へ吹っ飛ぶオオトカゲ。

「ふ、斗賀志。余計なことを」

剛がそう言い、歩を進めようとした一行。

だが一行は眩しい光に包まれる。

光を放っているのは先ほど倒したはずのオオトカゲだった。

「ぬう・・あのオオトカゲは・・・」

「知っているのか雷臀」

斗賀志はクラス一博学な雷臀・湯沢(ライデン・ゆざわ)に尋ねた。

「あれはアフリカでは伝説となっているレインボー・コモドオオトカゲだ」


レインボー・コモドオオトカゲとは

 アフリカ全土のカカオの実を統べるという伝説的なコモドオオトカゲの変異体。強靭な戦闘能力を持ち、17世紀にフランスの軍隊がこれを仕留めようと全軍を率いて討伐を行おうとしたが失敗に終わったという。倒した者にはアフリカ全土のカカオの実専有権が与えられるという。

              民迷書房刊「アフリカに潜む裏歴史」より


「どうする。一筋縄ではいかんぞ」

当惑するオクトパス・松尾たち。

「わしにいい考えがある」

そう言ったのは邪鬼狭 剛であった。


続く

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る