第18話 決戦
第十八話 決戦
僕はこの作戦が苦戦することを知っている、しかしこの事をチェンとカールには話さなかった、
「今度も楽勝さ、なんといってもホバータンクがあるじゃないか」
「その通り」「楽勝さ、チェンがミスをしなければ」
「なんだって」
「さて、どうゆうことかな・・・」
戦闘ヘリは市街地を避けて、東側の弾薬庫の上空に着いた。ありったけの榴弾を発射した、弾薬庫は何度も大爆発を起こして、あらかた吹き飛んだ。
「派手にやったなカール」
「もう榴弾が無いよ、イーグル」
「空間騎兵はまだか、対空車両がゾロゾロと出て来たぞ」
「まだだ」
市の東側からバリバリと言う音がした、
「しまった、エンジンをやられた不時着するぞ」
ドーンと音がして、ヘリは着陸した。
「皆んな対戦車ミサイル持って外へ‼︎」
またバリバリと音がして乗っていたヘリは
火だるまになった。
「俺たちのヘリが‼︎」
「ここまでか」
そこにヘリが3機駆けつけて来た、対戦車ミサイルを放って3両は火だるまにしたのだが、バリバリと対空砲で反撃され戦闘ヘリは次々と撃ち落とされた、
「カーク副隊長のヘリが、なんてこった」
そこに戦車部隊が迫って来た、
「イーグル、白旗を揚げるしかない‼︎」
「しかし・・・」
「バキヤロー、不死身のカークが助けに来たんだぞ、空間騎兵はあと一分で来る持ちこたえろ!」
「そこの岩陰にかくれろ」
しかし戦車隊はジワジワ迫ってくる、が間一髪で輸送機からホバータンクが降下された、
「来た‼︎」
「すみません、カーク副隊長」
「いいってことよ」「結果オーライさ」
Gー80が到着した後、主力戦車部隊が戦列に加わり、砲弾を失った敵は次第に抵抗をやめ、統合軍に降伏した。その後独裁者は自殺し、戦争は終わった。
「リチャード隊長、カーク副隊長宇宙に帰ります、またいつか」
「達者でな」
「では」
ここからはその後の物語、『僕は思う信じて来た正義の脆さ、あっという間に消え去った自由の重み、時に暴走する立法府の怖さ、
まだ人類には課題がいっぱいだなとため息をつく』
「あーあ大変だった、終わったんだねイーグル」
「いったんはなチェン」
「しかしヒトラーの様なファシズ厶を前もってふせげなかった、今後の課題だな…」
「ああ」
「もっと歴史に学ぶべきだよ独裁政治だなんて、そもそも思想弾圧を始めた頃から、もっと警戒しなきゃ」
「しかし愛国心がいつも、免罪符の様に独り歩きするな」
カールはぼそっとつぶやいた。
「お国のためなら命を捧げますてか」
「前世紀の古典みたいな言葉が出てくるんだ
ひどいねえ」
「信じられないね」
時に正義は悪の前に無力だ、しかし弱くても希望を諦めずに戦い抜けば、と思った。
人は時に大勢の前に無力だ、しかし損得を超えたところに目標を置けばと考えてしまう、甘いのかなとリチャード隊長の笑い顔を思い出す、しかし時に信念めいたものが大事な時がある、そのことを思い知らされた経験だった。
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