遊弋する精神の方艦船(ゆうよくするせいしんのはこぶね)

作者 理央篤(りおぅ あつし)

9

3人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

来た、来ました。カクヨムにもこんな作品がついに。
まさかカクヨムでTheory Of Everythingの名を見る日が来るとは。

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初見では全体に重厚で難解に見えるのだが、
先へ先へと進み、そして読み解いていくと、
実はそれら全てが人間の「ある要素」に集約されていく。
そこに気が付けば、もうしめたモノ。

物語のバックボーンになるものが把握できれば
途端にこの重層で重量級の文体・構成すべてが
斯く在るべきモノであることが分かる。

その背骨を取り巻くようにして、
各話が螺旋のように渦を巻き振動しながら関わり合っている。
その構成はもういっそ美しい。

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読者を選んでしまう作品であることは否定できない。
だが、それでも。
是非ともここにある壮大且つ身近な、極めて身近なテーマを
一人でも多くの人に味わってみて欲しいのである。

★★★ Excellent!!!

よもや、こういった類いの小説をカクヨムで見ることになろうとは思いませんでした。

人間理性の行き着く先。近代が至る地平線は一体どのようなものなのか。技術は人間に何をもたらすのか。
そもそも、人間とはなにか。
精神と肉体の混合物か?
精神か?
或いは肉体か?
否、人間とはそれらでもなければ、それでもない。
人間の本質とは、、、、

素晴らしい結論です。
折々に触れて為される鋭い洞察も素晴らしいとの一言に尽きます。

かなり人を選んでしまうテーマで万人から評価されるものではないでしょうが、思弁的な文章に慣れていれば一読して損はありません。