第8話 森を出るのに数日?数秒だよ
やあ、皆のギンさんだ。昨日思いつきでマスマホというのを作ってみた。最低限は使えるだろうと皆にも渡したよ。
さて、今は森の測量中だ。集落はあいつらが何とかしてくれるだろうしな。
で、だ。測量が残すところあと一割と言ったところだろう。見つけてしまったのだ。第二のダンジョンを。しかもでかい。ちょっと覗いて見たら、前見つけたダンジョンの何倍もある上、敵も
待できそうだ。
―――まあそんなこんなあって測量は無事終了した。
それから数日後、『
「本当にいいのか?集落に長がいないのは問題じゃないのか?」
「その心配は最もだが、俺達にはマスマホがある。アイリスにも持たせてあるから、緊急時連絡が取れるようになってる、心配いらない。」
リンちゃんが「そう、iPh○neならね」とかぼそっと言って顔赤くしてる気がするが、気にしないこととする。本当、通信端末って便利。
「それでも、敏捷があんなとはいえ、森じゃ足を取られるような…」
「なんのための風魔法だよ。」
「空飛ぶのか…」
飛べないゴブリンはただのゴブリンだ!飛べるゴブリンはよく訓練されたゴブリンだ!という事さ。ネタが混ざったが、気にしてはいけない。
さて、本日二度目の森。地図は頭の中にあるし、持ってきてない。が問題はそこじゃなく、
「お前ら遅すぎだろ…」
敏捷が倍違う―――しかも100と200じゃ天と地ほどの差がある。というか数値が上がる事にたった1でも大きな違いになる―――のだ。当然ではあるが、流石に遅すぎだ。
これなら、小脇に抱えてひとっ飛びした方が早い。とか思ってると、
「東アルマリス森林はゴブリンですら規格外なんだな…」
うっわ、心外だわ。傷付いた。―――嘘ですごめんなさい。自分もそう思います。でも規格外なのは自分だけです。訂正してください。…で、
「―――おい」
「分かってる、舐めてんのか?…安心しろ、まだ遠い。」
「それぐらい分かるわ。にしかし…」
「「ダイナミックボアか…」」
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