人殺しから始まり、絵画破壊、いったい彼に何があったのだろう?そんな疑問を抱きながら読むと、愛と生というものの残酷さを味わいました。彼が救われる瞬間、それは――
人魚と青年の禁断の恋。それは美しい物語だったはずが、血みどろの復讐劇へと堕ちていく……猫、青年、人魚、老人と、多視点で語られる物語の構成が見事でした。描写も美しく、儚くも恐ろしい世界観にのめり込むように読んでしまいました。恋した相手を永遠に独占したいというエゴ。誰もが心に秘めている欲望が引き起こした結末に、きっと息を呑みます。
男が人を殺しているのを目撃する、ショッキングな場面から始まる物語。次の話の、老画家が描いた人魚の絵とどう繋がるのか?と思いつつ、毎日の連載を追っていたら、ああ!全てが分かった瞬間の衝撃。そして、これは救いがない……。