声
僕は会社を去ってから、電車のあらゆる路線のスピーカーから声が聞こえるようになった。
それは僕を呼びかけるような声であり、駅名は聴いた事のないものをアナウンスするのだった。何度か降りる駅を間違えたかと思ったが、そこは紛れもなく自分が降りようとしている駅だった。
どういうタイミングで駅名が存在しない駅になるのかを何度か確かめようとした。
しかし確かめようと待ち構えてると、やがてその事を考えていない自分に気がつくのだった。
その繰り返しにより、この現象の正体を掴むことはできなかった。
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