巨大広告塔
巨大広告塔の電源は誰にも消されることがなかった。
ビルが失われた地平線に規則的に点滅しながら、徐々に電気を失っている。
昨日2/3位映っていたものが、今日は半分より少し多いくらいになっている。
地面に衝突した部分が前側にめくれ、ひびが入っており、そこから液晶が流れ出ている。
その光の影響を受けている自分の手を見る。
広告塔の光は赤と緑の曲がりくねった線を映し出していた。
光の血管が僕の手の上で踊っていた。
そのうち水の中の風景になると、水泡が僕の手にアメーバのようにまとわりついた。
アメーバは液晶と一緒に地面にあふれ出て言った。
そして翌日広告塔は消え、代わりに夕方近くになると地面をスクリーンとして映し出されるようになった。
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