第16話 優勝の名残







武道大会の夜…




「いやあああ久しぶりのベットだあああああ」


「久しぶりにご主人様ぁと寝っれる~♪」


「って言っても一か月しか離れてないからな?」


「そうですけどぉ~…

ところで!クラウスさんはご主人様が帰ってきたら

戦うんだ~!的なこと言ってませんでしたか?」


「そんなこと言っていたのかクラウス…」


「い、言いましたですけども~

もういいんですよ…私はレオン先輩に負けましたし

どうせやっても勝敗は見えてますから…」


「そうか…でもやるならいくらでも受けるぞ!」


「そうですか、当分やることはないと思いますが

稽古ぐらいは付き合ってもらいますかね」


「おう、いくらでも受けるぞ」


そんなことを話しているうちに

皆眠りについてしまった。


―――――――――――――――――――――――

次の日の朝…


僕は山の中でも訓練は怠らなかった。

ただし訓練の相手が魔獣だったわけだけど…

そんなわけあって僕は変わらず訓練するためにクラウスと寮の庭に来ていた。


「はあぁ!」


「クラウスもずいぶんやるようになったな」


「そうですかね?あんな試合見せられた後ですと

説得力あまりないですけどねぇ…

そういえばなんですけど…ベルさんって

冒険者の方々の荒い言葉使いに似てますよね

ギルドに通ったりとか父親がそういう言葉遣いだったとかですか?」


「いやそういうわけではないけど…

あえて言うなら山に籠っていたせいか

人を気遣う余裕がなかったからな」


さすがに転生前がこういう言葉遣いとか言えないからな。


「そうでしたか…聞いてしまってすみませんでした」


「いやいいよ俺もそこまで気にしてるわけではないし」


まあ確かに6歳でこれはさすがにおかしいか。

まあ、納得してることだし気にしてもしょうがないか。

せめて目上の人や初対面の人には気を付けておくか。


「ところでベルさんこれはなんですか?」


「俺も知らん」


クラウスが指していたのは寮の庭の周りに集まる女生徒達だ。


「「「キャーベル様こっち向いて~~!!」」」


「どこから湧いてきたんでしょうね

始まる前は2人くらいでしたから気にしなかったんですけどね」


「そうだな、さすがにこの人数だとなぁ…

とりあえず最低限な訓練はしたからとりあえず退散しよう」


「そうですね、行きましょう」


「「「あ~待って~?ベル様~~」」」


俺たちはいったん部屋に戻った。


「ご主人様すごい人気者ですね」


部屋に入った瞬間ルリがこちらをジーっと睨みながら言ってきた。


「なんだ?ルリ焼いているのか?」


「ち、違います~ご主人様を狙っている輩がいるかもしれないから

ただ心配なだけです~」


「はいはい、そういうことにしといて気をつけるよ」


「あ~ご主人様わかってない~!」


「はいはい朝食にいくよ」


「も~~!!」


「朝からにぎやかですね」


「そういえばクラウスさん学校やめるとか言ってませんでしたっけ?」


「そうなのか!?クラウス!!」


「いやまあ言ってましたけど目指す相手ができましたから

やめられないわけですよ」


「ふ~んなるほどですね~ご主人様頑張ってくださいね!!」


「え!?何が!?」


「話し聞いていなかったんですか?

まあ、クラウスさんからしたらこっちのほうが気分も楽でしょうし

言わないでおきましょう!」


「おい、ルリなんことだ!」


「いやですぅ~言いません~!」


「本当に仲良しですね、ルリさんも

ベルさんが帰ってきて本当にうれしかったんでしょうね」


朝食を食べ俺たち3人は学校へ向かった。


「やっと教室につきましたね…」


「あぁ…とてつもないほど疲れたな…」


「学校着いたとたん女子生徒に囲まれましたからね…

ベルさんまったく何されたんですか?」


「これは推測だとは思うがたぶん武道大会のせい…」


「なるほど、だからですか女の人は強い男の人好きですからね」


「って言ってもクラウスも武道大会で3位とかいう成績残してるじゃないか」


「いやいやさすがに1位様には負けますよ」


そんなことを話していると先生が入ってきた。


「はーい!みんな席についてください!

今日はやっと全員揃いましたね」


先生は俺と目を合わせ笑顔をしてきた。


「ベルさん武道大会おめでとうございます!!」


「あ、ありがとうございます…」


「で、ベルさん優勝商品なんだけど昨日渡し忘れてたみたいので

ここで渡しますね。」


そうすると先生が廊下からなにやらでかいケースを運んできた。


「アデラ先生それはなんですか?」


「これはね武器よ。あなたのね!」


「いやアデラ先生決勝見てましたよね?

僕武器自分で作るので必要ないんですよね」


「ストップちょっと話を聞いといてください

これはね、インテリジェンスウェポンなのよ

これはあなたが育てば育つほど強くなりますし

しかもこの剣は意思を持っているのよ!

今はこの剣は作られてまもないから赤子のみたいなものよ

育ててあげてください。

ちなみに切れ味は半端じゃないわよ?」


「ありがとうございます」


「ちゃんと名前つけてあげてくださいね!」


「はい…」


俺専用の武器か

性能見てみるか…


名前:なし

レア度:神級

切れ味:神級

スキル:自己育成、自己修復、能力奪取


ここでレア度の話をしよう。

レア度は

一般級

レア級

聖級

宝級

国宝級

精霊級

神級

計7つでできている。

基本的に一般級、レア級、聖級の3つしか出回らないらしい。


なんだこのチート性能…アカンやろ…

レア度も切れ味も最高やんこれ…さらにスキルがせこせこやん…

とりあえず名前でも決めるか…剣ぽい名前はなんかやだな~

ちょっと剣が黒っぽいからクロナだ!


その瞬間光り始め剣が突然人の姿となり。


「今日からよろしくお願いしますマスター」


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