第25話 冬のおわりに

白い息を吐きながら

夕方と夜の間を見る

まるで憧れるように

日が沈むのを目で追い

オレンジが紺へと変わり

夜が追いかけてくる

冷えてくる空気に

両腕をひっそり抱いた

この町に朝が来ることを

にわかには信じられぬほど

今ここは静けさで満ちていて

夜の深さを思う

遠くの空を見上げ

広がる闇を感じる

いつしか夜に溺れた

冬のおわりに

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