文章の書き方1
長くなります。
タイトルは決まりましたか?タイトルは後派の方は設定は決まりましたか?決まったら教えてください。
決まったようですね。では始めましょう。と、その前に設定について少しだけ補足を。
設定は物語の根幹を支える重要なパートです。文章を書くよりも設定考える方が時間かかっちゃった、なんて事もあるぐらいです。よく練りましょう。
初めて書く方は短編にしてみてはどうでしょうか。シリーズモノは設定が深くないと長く続きませんからね。途中でネタ切れしてしまいます。短編なら一発ネタでも評価されます。私の中の短編の基準は5000文字~です。多く感じるかもしれませんが案外書いていればあっという間ですよ。設定は作者のオリジナリティが一番発揮される場所なのでこれくらいにしておきましょう。ぶっ飛んだ設定を期待しています。
では気を取り直して、文章を書いていきましょう。
有名な著者の書き出しは全部面白いです。芥川賞作家さんの書き出しは冒頭10ページだけでご飯三杯いけるくらい面白いです。何が言いたいのかというと冒頭は大事ってことです。引き込まれる書き出しをしていきましょう。
他の作者さんの具体例を出すわけにはいかないので私の作品から引用します。
『ウチは今何とも言えない気持ちに酔っていた。高揚感?達成感?いや賢者モードになってるだけだわ。今、彼女である三橋サエの家のベッドに寝転がってスマホを弄っている。LINEとか一通り確認しているとサエのテクの凄さをまた思い出してしまい下半身が疼く。やべーよサエ。あんな地味っ子みたいな見た目しといて夜になったら凄いんだもん。ギャルが多いウチの女子高で浮き気味だったから拾ってやったけどこれはいい拾い物したわ。暫くはウチのセフレ確定。まぁ他に7人いるんだけどね。』
拙作、『撲殺少女工房』の書き出しです。自分で言うのもなんですが事後から始まるとは結構奇抜なのではないでしょうか。引き込まれるかは別としてこんな感じで書けば大丈夫です。なんとかなります。もう一つ宣伝、もとい具体例を挙げさせていただきます。
『物語の主人公と言ったら勇気があって、特技があって、強くて、かっこよくて、優しい。そんな人物を想像するだろう。しかしそんなヒーローじみた人間は現実には存在しない。この俺が最たる例だ。
俺は臆病者だ。
この高校に進学してから二年経つがこの学年の雰囲気には未だに慣れない。それはなぜか。俺は臆病者らしく首は一切動かさず視線をずらし教室の隅の席を盗み見た。
そこにはメガネをかけボサボサに髪を伸ばした如何にも根暗そうな少年がポツン、と座っていた。彼の名は鈴木。話しかける者はいない。理由は簡単、苛められてるからだ。いや、苛めなんて生易しい言葉は彼に似合わないだろう。言うなればそう、傷害罪だ。彼は入学した時からその見た目でいじられ、ひと月経つ頃にはヤンチャグループのストレス発散用サンドバッグになっていた。毎日昼休みになると彼はふらっと体育館裏へ行き、そこで大人数のクラスメイトに殴られ、蹴られる。だから五時限目が始まる頃にはワイシャツはボロボロで酷いときには頭から血を流して授業中ぶっ倒れる。そこまでの怪我をしているのに教師たちときたら『彼が自分で転んだだけだと証言している。苛めはない』と宣う。ドラマとかでよく見かける弱者の味方には絶対にならないクズ教師だ。苛めは苛められるやつが悪いだなんて言わない。見て見ぬふりをする方が悪いとも言わない。全ては加害者が悪い。少なくとも俺はそう考えてる。……立派な考えだねなんて褒められるものではない。俺は自分の行為を正当化するために言っているだけだ。飛んで火に入る夏の虫。助けに行ったところで俺もまとめて殴られるのがオチ。だから今日も無視をする。無視を決め込む。しかし些か見るに堪えない。』
……ちょっと長いですね。『すごいきもちいい』というミステリージャンルなのに推理が五行くらいしかない挑戦的な拙作です。
これは設定の説明から入っています。見れば「苛められてるんだな」「臆病者なんだな」「卑屈だな」など大体把握できます。結構ポピュラーな書き出しではないでしょうか。これで続きを読んでくれる人もいれば投げ出す人もいます。雑な例えをすると振り分けですね。どうでもいい話ですが上記2作品は完結していません。じゃあお前何なんだよと思われるかもしれませんがそれは各自心の隅に追いやってください。
以上が書き出しの説明となります。ご理解いただけましたでしょうか。他の面白い作品を使えないのが残念です。なので実際に本屋に行って書き出しだけ眺めたり、カクヨムのランキング上位者の方の作品をみて勉強するといいかもしれません。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます