五振目 茎について触り
柄に納められる部分で「なかご」と呼び、茎・中子・中心などと書きます。
ここには銘や製作年などが記されますが、黒味を帯びた鉄に覆われ、この錆もまた鑑賞のポイントとなって味わい深いです。
刀の辿った経歴が顕著に表れますが、良い茎は滑らかな時代錆に覆われ、そうでないと荒れています。まるで人生のようです。
・鉄が貴重品だった時代に茎まで厚みを持たせた刀は良い刀の証拠。
・粗悪な鉄を使用した刀は茎にそれが出やすい。
・鎬筋が刀身から茎まで通りが良いと良い刀。
・ハバキが茎の途中できちんと止まるものは良い刀。
・何度か磨り上げられていれば、磨り上げ毎に錆び色が異なる。
茎先の形は、切り・栗尻・剣の三種類がある。生ぶの茎に切りは少ないです。また種類として、先細り、雉子股、振袖、船底、タナゴ、薬研型、御幣型、などがあります。形は……ググりましょう。
大磨上のなどの茎断面を見ますと、鎬筋が左右で僅かに高さが異なり菱形が少し歪んでいます。また、茎にある鎬筋の位置も左右で異なったりもします。
もちろん生茎は断面が綺麗な菱形をして、刀身から茎まで鎬筋が一直線。
古い茎は角部分が丸みを帯び滑らかですが、新しい茎は角張っています。そうした部分を眺めるのも楽しいです。
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