暴走ミュータント対抗戦 前編

 迅速会議が行われ、あれよあれよという間にどんどん対抗策が決まり、一日あけて水曜日の夜。とうとうバイクで暴走行為を繰り返しているミュータントへの作戦が実行された。   


 ミュータントはいつもこの時間帯に、一定のルートを通って走っていた。


 なのでヤツラが通るこの道路、この場を拠点に前後3キロ先までを封鎖し、ミュータントンのバイクがやってきたら入れ込む。


 既に覆面車両がバイクに乗った黒いミュータント、拓真君によればカガロと言うらしい。それを作戦メンバーが肉眼で確認していた。


 カガロというミュータントが毎晩走るルートによれば、この場所でいいだろう。十分なバリケードが用意できた。


 バリケードの先頭は機動隊員たちの盾。その後ろにパトカーを横付けで何台も壁を作った。そしてもしそれらを突破された場合、追跡しなければいけない。交通課の白バイ隊員も十二人配備させた。


 そして、拓真君も――


「拓真君」

「はひ?」


 拓真君は制服でワイシャツに、大きめのコートを羽織って、ドアが開けっ放しになっているパトカーの後部座席に座っていた。


 ずずずるずるずる――


 すすっているカップラーメンを食べながら返事をする拓真君。


「準備は、大丈夫かな?」


 カップラーメンのスープを一気に飲み干し、「うっす」と気合の入った声で返事をしてくれた。


 周囲はひたすら動き回る人員と、パトランプの赤い光がいくつも瞬いていた。


「…………」


 黙考して、拓真君に再び聞く。


「本当に、大丈夫なのかい?」

「へ?」


 疑問に思い始めた、拓真君の中にあるエルガイアという力に依存する自分達。


「本当にいいのかい?」

「何がです?」


 やはり彼も実感が無いのか。


 彼はもう、対ミュータント用の戦闘要員として周囲に認識されつつある。


 これで本当にいいのだろうか?


「……すまない」


 ぽつりとこぼした言葉に、拓真君は疑問符を上げた。


「正直僕たちは、君の力に頼ってばかりだ。本当ならば、警察組織の威信にかけてでも――」


「いいっすよ。別に」


 自分の考えが空回りしているのかと思うほどに、拓真君はあっけらかんと言ってきた。


「だが、自分達は君のそのエルガイアという力を当てにしすぎてしまっている」

「んー」


 拓真君は頭をぼりぼりと掻いて、なんともなげに言う。


「正直なところ、やつらの狙いはエルガイアへの復讐、ですからね。何もしてなくても勝手にやってくるし、この前みたいに呼び出されたりもするし。なんていうかその、俺にとっては、エルガイアとして……なんて言うのかな? 与えられた試練? 宿命された戦い? そんな感じですよ」


「…………」


「だからその、俺としてはむしろ助かっています。毎日特訓に付き合ってくれている人たちがいて、今回は舘山寺さんたちが準備万端でバックアップしてくれて、正直心強いです」


「……そうか」


 なんだかため息が出た。


 自分の考えている事に関わらず、周囲は常に状況が変わっていく。


 本当ならば警察組織として、エルガイアの力に頼らず、拓真君という少年を守り、彼に代わってミュータントと戦うのが自分達の本分だと思っていた。

 だが拓真君も、彼なりに考えているのだ。実感しているといってもいいかもしれない。


 拓真君は、エルガイアという力をとっくに受け入れ、ミュータントという超人と戦う宿命に覚悟を決めていたのだ。


 俺の考えは空回りしていたのかもしれない。警察組織としての一員としてのプライドにこだわっていたのかもしれない。


 こういう選択肢もあったのだ。


 ――エルガイア、拓真君と共に戦うという事を。


 少なくとも、この少年はエルガイアとして戦う事に何の疑問も抱いていない。


 よく考えれば、彼は毎日、機動隊員たちと特訓をしている。


 そう、毎日だ。


 聞けばまだ機動隊員との乱取りで一勝も上げられないでいるという。

 だが彼はそれでも毎日やってきた。

 拓真君は毎日毎日、戦っていたのだ。


 そして俺はそんな拓真君の日々の努力も無視して、守るべき市民だと勝手に思いこんで、ガチガチに凝り固まった考えに疑問を感じていた。


「拓真君」

「はい」

「ありがとう」


 そう、今できる精一杯の彼への言葉は、共に戦ってくれるという。

 感謝の言葉だった。


「ミュータント、間もなく現地に到着。こちらに来ます!」


 全体の無線機と交信していた警官が声を上げた。


「おっし」

 胸の辺りで、拳と手の平をパンッ! と合わせて、拓真君が立ち上がった。


「拓真君」

「はい」

「頑張ってくれ、自分達も全力を尽くす」

「はい! お願いします!」


 ―――――――――――――――


「あん?」

 バイクのスロットルをひねっていたカガロが片手を上げる。後ろに引き連れている暴走族達に速度を落とせの合図を送った。


「なんだありゃ?」


 はるか前方で、やたらと赤い光がチカチカと瞬いている。


「カガロさん! まずいですぜ! ポリ公が集まってます!」


「脇道に入って逃げましょう!」


 左右から速度をあわせた暴走族のメンバーが言ってくる。


「…………」


 それに黙るカガロ。


「カガロさん!」

「カガっさん!」


「お前達は脇道に入って逃げな! 俺はヤツと決着をつける!」

「エルガイアってヤツですか?」


「ああそうだ。俺はそのためにここに来たんだ!」

「カガロさん! 一緒に逃げましょう!」

「バイクはもう少し借りるぜ! お前達には関係ねえ! これは俺の戦いだ!」

「カガロさん!」


 暴走族たちの声も振り切り、カガロはバイクのスロットルをひねった。


 ―――――――――――――――


『ミュータント、速度を上げてこちらの陣地に入りました! 来ます!』

「舘山寺だ! 計画どおりに投網を投げ込め! バイクを止めろ!」

『網、投下します!』


 用意していた作戦。ますは過剰にスピードを上げた暴走車両を止める所からだった。


 これはシンプルに網で覆う事に決まった。


 なにより、相手はミュータントであり、怪我などの配慮は要らないという意見が会議で多数集まり、投網による暴走車両の強制捕縛が決まった。


 二百メートルほど先。車道の横一面に、素早く網が張られ、カガロの乗ったバイクを待ち構えた。


 一台のバイクがその網に突っ込んできた、バイクが網と一緒に横転し。火花を散らして滑ってくる。


 本陣のメンバーが全員息を飲み、緊張状態が濃くなった。


 ギャリギャリと音を立てて、網に包まれ横転したバイクが機動隊員の作った盾の壁の三十メートルほど手前でようやく止まった。


 しんと静まり返る。


 すると――


 ブチッ! ブチブチブチブチ――


「くそがあああああああ!」


 網を引きちぎって、カガロが大声を上げた現れた。


「ミュータント確認。エルガイア投入!」


「はい! エルガイア。結崎拓真、出ます!」


 拓真君が意気揚々と高くジャンプし、機動隊員の壁を飛び越え、カガロの前に立った。


 そして拓真君は腰だめにかまえた右腕を左に突き出し、水平に腕を振ってから、そのエルガイアの右腕を高々と持ち上げた。

「変身!」

 ゴキリ、グキグキグキ、ゴキゴキゴキゴキ――


 拓真君の姿が変化し、銀色の超人、エルガイアの姿になった。さらに。


「フォーム、フレイム!」


 ゴウ! と音を立ててエルガイアから炎がほとばしり、体のプロテクター状の部分を赤く染め上げた。


「さあ、来い!」

 エルガイアが構えた。


「上等だゴラァ! 借り物のバイクをどうしてくれるんだテメェ!」


 自分も可能ならば援護射撃を、ライフルを構えながら、拓真君とカガロの戦いを見守った。


 ―――――――――――――――


 前回はエネルギー不足の状態で、さらに相手の勢いに押されたが、今回は違う。

 十分なエネルギーも蓄えた。さらに一対一で構えあう余裕もあった。


 この黒いミュータント、カガロの戦い方は全く『技』が無い。喧嘩腰のスタイル。喧嘩殺法とでも言うのか、勢い任せに何でもいいからひたすらに打ち込んでくる。そこに洗練された技も練磨された動作も無い。


 パワー任せ勢い任せ、ひたすら喧嘩をするようなスタイルだった。


 かといって弱いわけでもない。タフでパワーもあり、一度勢いに飲まれると怒涛の勢いで攻め立てられるだろう。


 半身になって右腕を前に出した姿勢でカガロを待ち受ける。


 ――来た!


 まるでアスファルトを踏み抜かんばかりにドスドスと地面をけり、こちらに勢いの付いた突進で接近してくる。


 真正直に受け止めるか? それとも避けるか? いや――


 カガロと肉薄し、カガロのタックルが当たる直前、俺はくるりと体を回し、突進を回避しながら体勢を低くし、そのカガロの足をこちらの脚で払った。


 勢いで飛んできたカガロが脚を払われ宙に浮き、そのまま機動隊員の構えたシールドの壁に激突した。


 盾を構えた機動隊員さんたちは何とか踏ん張り、隊列を維持してくれた。


 ――やっぱり。


 カガロは猪突猛進のスタイルだ。


 なら、ちょっとした奇策で簡単にいなせる。


 まず、相手の勢いに飲まれるな。冷静に相手を見ろ。観察し、少しの動きも見逃さない。かといって相手の意気に気おされない。


 あくまで冷静一徹。相手に飲まれず気圧されず。自分のペースを維持して戦う。


 カガロに勝つ絶対条件は、ヤツの勢いに飲まれない事だ。


 半身になって構える。カガロが立ち上がり、雄たけびを上げてまた突進してきた。


 ――ここだ!


 カガロが腕を突き出すように拳を放ってきた。

「ふっ!」

 こちらも腕を突き出す。


 クロスカウンター。カガロの突き出した腕の内側に上手く俺の腕が入り、カガロの顔に打ち込むことができた。


「ぐはっ!」


 カガロが後退し、ふらふらと足をよろめかせる。

 こちらの拳が顎に当たったのだ。さらに相手がこちらに突進してきた状況だったため、尋常じゃない威力が叩き込めたと思う。


「ふうううううう……はぁっ!」


 追撃はしない。冷静に、相手の動きを見て、待ち構える。


 ―――――――――――――――


 おお、と。機動隊員の感嘆がまばらに聞こえてくる。


「舘山寺さん、これはきっといけますよ。拓真君が優勢です」

「そのようだな」


 木場の褒め言葉よりも、機動隊員のぼそぼそとした声の方が気になった。


「やるな」

「ちゃんと練習どおりにできている」

「俺達の特訓の成果がちゃん出ているな」

「練習をちゃんと生かしている」


 そんな言葉が機動隊員たちから聞こえてきた。

 そうか、彼の毎日の機動隊員との乱取りがちゃんと生きていたのか。


 彼は少しづつ少しづつ、だが確実に強くなっている。


 ……そういうことなんだな。


 ここまで見せられたら、もう彼を認めるしかない。


 拓真君は、戦士だ。

 まだ駆け出しの戦士だが、私達と共に戦える、一人の戦士だ。

 認めよう。拓真君は自分達の仲間であり、重要な戦力だ。


 ―――――――――――――――


「うおおおおおおお!」

「おらああああああ!」


 お互いに手を組み、力の押し合いになる。

 ここで踏ん張らなければ、張り倒されて組み伏せられる。肩、二の腕、手首、腕の筋肉を付け根から筋肉が盛り上がるほど力を込めて押す。


 ――あれ?


 押し勝っている?


 確かにこちらは万全な状態だったが、力任せ勢い任せのスタイルであるカガロを、押し込んでいる。


 ――コイツ、そんなに力が無かったか?


「おらあ!」


 余計な事を考えていた隙に、カガロがこちらの腹に蹴りを突き出した。


「ごふっ!」

 肺から息が引き絞られ、腕の力が抜けた。


 そしてさらにカガロが、こちらの手を離さずに追撃してくる。


 カガロの頭突きのラッシュ。


「おら! おら! おらおらおらおら!」


 ガンガンガンンガンとこちらの額を割るような勢いでカガロが頭突きを繰り返してくる。


 目がチカチカし、激しい打撃で、こちらの頭が強い衝撃で揺さぶられた。

 そしてカガロはこちらの手を離し、トドメといわんばかりに大きくのけぞって頭突きを放った。


「がはっ!」


 ヤバイ、頭がくらくらして思考が鈍っている。

 そしてカガロが妙な構えを取った。


 そして腕を振り、体を振り回し、まるで筋肉の収縮を体全体で行っているような動作だった。


「食らいやがれ! 根性殴りだ!」


 ――違う!これはただの全力の拳じゃない。


 無防備になっているこちらの胸に、カガロが槍を突き放つような拳を打ち込んできた。


「おらああああああああ! はあっ!」


 打撃を打ち込んだ直後、カガロはさらにねじり込むように拳打を放った。

 すると、凄まじい衝撃が胸から背中までつきぬけ、体が吹き飛んだ。


 地面を転がり、体を襲った激しい衝撃でアスファルトに這い蹲る。

「ぐ……」


 違う。これはただの拳じゃない。少し前に戦い方を自分でネットで調べた中に『勁』という中国武術があった。体中の筋肉を練り上げ、打撃に強い威力を加える技だ。


 まさか、カガロがこんな隠し技を持っていたなんて……。


「はぁー、はぁー」


 何とか立ち上がろうとする。カガロは追撃してこない。余裕の表情でこちらが立ち上がるのを待っていた。


「おら、早く立てよ! まだまだこんなんじゃ足りないぜ! エルガイアさんよぉ!」


「くそ……」


 やばい、腹への蹴り、頭突きの連打、さらに拳を使った勁の技で、体がガタガタだった。だが、何とか立ち上がる。


 だが、どうする?


 善戦できると思っていた。他のヤツラ、アスラーダやガノーゼ、ジャングル。その強敵たちと比べればまだカガロは弱いほうだった。だが、気持ちのどこかで彼らと比較して、カガロという戦士を軽視していたのかもしれない。


 そんなことできるほど俺はまだ強くなんてないはずなのに、心のどこかでカガロを甘く見ていた。それがこんな状況になってしまった。


 失態だ。


 だけど――


「負ける、かああああ!」


 相手の勢いに飲まれるな、気合だけでもいい、気圧されるな。気持ちで負けたら本当に負ける。


 カガロはにやりと笑って言ってきた。


「そうこなくっちゃな。エルガイア!」


 集中しろ、集中しろ、集中しろ。

 心の中でひたすら叫ぶ。


 突進してくるカガロ。

 その時、俺の中で妙な現象が起こった。


 なんだ?

 異様に、周囲の動きがどんどんゆっくりとなってきた。

 集中すればするほど、カガロの動きがスローになっていく。


 カガロの突き出してきた拳を半身になってギリギリで避ける。こっちの体も、まるで重くなったかのように動きが鈍くなっている。


 反撃といわんばかりに、今度は大振りでカガロの腹にこぶしを突きだした。

 カガロにこちらの拳が命中し、後方に飛んでいった。


 そこで周囲の動く早さが元に戻った。


「これは……」


 はっとなって気がつく。


 またもカガロが猪突猛進に真正面から向かってくる。


 ――集中!


 思ったとおりだった。眼前を強く集中する事で。周囲の動きが遅くなっていく、それは永遠とも思えるようなゆっくりとした動き。


 人間は集中力を一定以上、過剰に集中した時、周囲の流れがまるで止まったかのようになる。


 俺の中でその現象が起こっていた。


 カガロが拳を振り上げたが、それを振り下ろしては来なかった、そのフェイクで勝ち上げるような蹴りが下方から飛んでくる。


 後退し、カガロの突き上げた蹴りを紙一重で避けた。


 まだだ!


 その振り上げてきた脚を掴み、力任せにカガロを振り回した。

 そして十分に勢いが溜まった所で、カガロの脚を振り上げ、地面に叩きつけた。


「がああっ!」

「はぁ、はぁ、はー、はー」


 頭が痛い。強く集中する事で頭に痛みが走るようになった。

 この超集中は乱用できないな。常時こんな状態ではいられない。


 お互いに満身創痍だった。


 カガロがふらふらと立ち上がる。


 流石に全力で地面に叩きつけたのだ、、相手のカガロの無事じゃないのは明らかだった。


「ちっ。手こずらせやがって……」

 そう言いながら、またカガロが真正面から飛ぶように接近してきた。


「はぁああ!」


 それに対し、シンプルに正拳突きで応戦する。


 だが――


 カガロはそれをすり抜けるように半身になって避け、俺の横を通過して行った。


 まずい、背後を取られた。

 素早く体を回して背後を向く。


 だがカガロは俺の背後を狙わず、そのまま走っていった。


 ――どうしたんだ?


 そしてはっとなる。少し離れた場所にあった網に覆われたバイク。それをカガロは網からバイクを引きずり出した。

 そしてエンジンを回し。


「勝負はおあずけだ! エルガイア! あばよ!」


 野郎! 逃げる気か!


 カガロがバイクを走らせ、機動隊員たちの作った盾の壁に向かって走る。

 そして盾を踏み台にしてバイクを飛び上がらせ、その後ろに配備されたパトカーの壁を踏み、この場から脱出した。


 くそう、逃がしてしまった!


 俺も機動隊員さんたちとパトカーを飛び越え、走り去っていくカガロを見送る。


 だが、そこで舘山寺さんが叫んだ。


「白バイ隊! 準備はいいか!」

 十二台の白いバイクが一斉にエンジンを高鳴らせた。


「エルガイア君! 乗りたまえ!」

 そのうちの一人の白バイ隊員がこちらに呼びかけてきた。

「俺は愛隣凛太郎、ヨロシク!」


 よろしくといわんばかりに、人差し指と中指を振ってジェスチャーする。


「俺がミュータントの所まで運んでやる! 早く乗るんだ!」

「よろしくお願いします」


 白いバイクの後ろに座り、白バイ隊員の愛隣凛太郎は俺を乗せたままスロットルをひねり、バイクを発進させた。

 俺達の後に続くように、他の十一台のバイク達も一斉に走り出した。

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