05 やり直し



 そうして未来がたどり着いた果ては、過去。今朝の光景が目の前にある。


茉莉「未来、未来ーっ。ねー大丈夫?」


 うなされていたらしい俺を揺り起こすのは、布団の上に乗っかった茉莉。

 重いと毎日言ってるだろうが。


 だが……。


未来「良かった……」


 茉莉は無事だ。ちゃんとここにいる。いなくなってない。

 布団の中から出した腕で、背中に手を回せば。


茉莉「どうしたのー?」


 心配そうな顔で覗き込まれた。


未来「何でもない」


 基地の者達に事情を説明するのは止めよう。

 信じてもらえないのは目に見えていた。


 いつも通り着替えを済ませた後、未来は家を出て基地へと向かった。

仲間を頼る為ではなく……、敵である円を呼び出して、話を聞くために。



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