天才姉妹

男子生徒SIDE

僕は恋をした。桃音に。

頭が良いからではない。いつも1人でいる強さとその魅力、静けさに惹かれてしまったのだ。

でも告白とか付き合うとかそういうことではない。ただ、遠くから見つけるだけで充分なんだ。

これ以上近づくことも離れることもしなくていい。ずっと、ただずーっと桃音のぞばにいたい。

そして今、桃音と同じ学校で同じクラスで斜め後ろの席に居られることがこの上ない幸せなんだと後から気づいたのだった。