第5話 ウミーンの予言
予言の少女ってなに……?
白いサイハイソックスを与えられたミズキは思い返していた。
ここはミズキだけの部屋だ……一人きり。
ぼろぼろになった女の子の服を着たまま、頭にはニット帽をかぶっている。
何故か駅のホームから異世界に転生してしまって、一部しそこなった転生者だ。
というか、このサイハイソックスなに?
ミズキは手に握りしめられたレッグウェアを見つめる。
手触りの良い生地ででき、伸縮自在。
きっと女の子になったミズキの太腿まで優しく包み上げてくれることだろう。
だけど、服なし。
これが問題だ。
ガーターは許すよ〜(∩´∀`)∩ワーイ
パンツとレッグウェアのみが着用を許されている……。
でも裸はやだなぁ〜
それが転生者ミズキを悩ませている問題だ。
別にちっぱいだからじゃないよ! (# ゚Д゚)
ちょっと弁護もしてみる。
そこへ――――
「ミズキ様」
ライティの声だ。
「は〜い」
※ミズキの顔文字はスマホでしか出せない魔法なので、ここでは活用することがほぼ無理だ。
扉を開けると、白タイツに白くて短いケープを付けたライティが立っていた。
相変わらず長いツインテールの金髪は目に眩しい。
そっとミズキは頭に手をやった。僕も眩しいかもしれないけどここでは秘密なんだ。
「何とおっしゃいましたか? ミズキ様」
「え? なにも(汗)?」
やれやれ、いつ頭のことがバレるか心配でたまらないよ〜
「ところで、ミズキ様、あなた様に説明することが……」
「なあに〜?」
「ウミーン様の予言のことでございます」
ウミーンってあの白いガーストに白いスカーフの人?
どんな顔だったか思い出せないや……。ガーストは覚えてるよ!
「金色の野に青いサイハイソックスを履きしハゲの少女が降り立つ時、この世の終焉を見るであろう……」
ハゲってバレてるじゃん!!
ミズキの頭からぽろりとニット帽が落ちた。
隠してても隠しきれてなかったハゲの威力だった!
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