第4話 神殿祭祀者ウミーン
ミズキとライティがたどり着いた神殿は、白い柱の立ち並ぶ荘厳なものだった。
神殿の入り口にライティと同じようにレッグウェアだけを身につけた少女たちが並んでこうべを垂れた。
白いガーター、ベルトの吊り紐はたわみ、それでいてしっかりとガッターの裾に食い込んでいる。
吊り紐で持ち上げられ太ももを包むガーターは、まるで少女たちの純潔をさらに守るもののように見える。
もちろんパンツは白く、ガーターの上から穿かれている。
首にシフォン生地の柔らかそうな透明感のあるスカーフを巻いている。
足にはライティ同様に銀鎖のアンクレットをしているがこれは慎ましやかなものだ。
長いストレートの黒髪を背中まで伸ばした、まるでクローン人間のような彼女たちを、ミズキは少し気持ち悪く思いながら、
内心では、
「ガーター! ガーターストッキング! うそー、すごいー!(〃ω〃)」
と狂喜乱舞していた。
神殿のさらに奥へと行くと、いきなり広い部屋に出た。
その部屋の真正面にはなけなしのふわふわした毛がなびくハゲマッチョのおっさんの像が!
異様なのは身に何もつけず、股間の巨大で絶大なものが輪になり、なぜかお尻へとつながっている。
お、お尻!?Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
ミズキは怯んだが、その隠すこともしない堂々たる彫像をまじまじと見つめる。
ただのおっさんではなかった。
耳横には渦を巻くツノが生え、足は蹄。
異形のハゲマッチョ!!
「これ何!?Σ( ̄。 ̄ノ)ノ」
ミズキが驚きに叫ぶと、ライティとミズキの前に、サラサラとした黒髪を腰まで垂らし、全身に金鎖と宝石を身にまとった、ちびでぺったんの美少女が進み出た!
胸はささやかに主張せず、宝石に囲まれて愛らしい。
「ライティ、その者は!?」
黒髪の少女は驚きに刮目してミズキを見つめた!
さっとライティが少女に跪く。急いで跪くときょにゅうがフルンフルンと揺れ動き、ミズキの視線が釘付けになる。
「祭祀者様、この少女の頭に……」
「何?!」
祭祀者と呼ばれた幼げな面影を残す少女が、ミズキの頭に視線を向けた。
「あ!! それは…………」
「やばい! ハゲがばれたの!?:(;゙゚'ω゚'):」
「ハゲタロス様の象徴!」
やっぱりハゲばれてた!!Σ(・□・;)
「わたしはウミーン……貴方様のお名前は?」
「ミズキです……!(≧∇≦)」
ミズキは頭を押さえて答えた。
「ミズキ様、あなた様のお召し物、取り替えさせましょう。これ、巫女たちや! それから、ライティ、そなたにハゲタロス様のご加護を与えよう」
「ははっ、ありがたき幸せ」
そういうと跪いたまま、ライティはウミーンの前に出た。
「立ちなさい」
立ち上がったライティのきょにゅうを、おもむろにウミーンが持ち上げてたゆんたゆんパフパフした!
エエエエェェェェ( ゚д゚)ェェェェエエエエ!!
「これでそなたの魂の輝きは増し、いつか、神殿騎士の頂点として栄光を永遠のものとするであろう」
「ははっ、ありがたき幸せ!」
ミズキは戸惑うばかりで、変なハゲマッチョや裸にガーストや白タイツしか身につけてない異世界の少女たちを唖然と見守るしかなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます