やさしくてせつない、そしてきちんと救いのある、ねむるまえの読みきかせにぴったりな物語です。「せかいのはてのお星さま」が、二番目の願いごともちゃんと聞きとどけてくれるところが本当によいです。ふわりと余韻のかおる、あたたかなお話でした。
新しい春を歩き出したい人にオススメの短編です。個人的には冬が好きなのですが、越えていけという気持ちになります。
凍えるような寒い日々の中で、大好きな両親と離れ離れになってしまった主人公。2人を助けるため、絵本の通り世界の果てまで歩き出した彼女が出会ったのは、不思議な1人の少年で……。世界の果てで彼女を待っていた、美しくもあまりに切ない事実、そしてここから繋がるとても意外な、でも不思議としっくり来る結末。寒い日々を暖かく、そして優しく癒してくれる、まるで映画や幻想のような綺麗な童話作品です。
世界の果てを目指した男と女の話です。現代に戻った瞬間に、物語がぐっと引き締まりました。あやふやな空間から、日本語の名前を経て、それでも一緒にいよう、そんな幻想的な物語に読者の心を打ちます。次の作品に期待して星2つ送らせて頂きます。