第3.5話 女神の説明(読み飛ばし可能)

「貴方が降り立つ場所は,惑星アグマの魔大陸中央に位置する『バミュータペンタングル』と言う所です。この場所の理由は,一つ目が勇者の召喚場所が魔大陸とは真逆の『レソキタン王国』と呼ばれる国でして,この国は『5』を極力避ける国です。二つ目がその『5』という数字が,今回の召喚の妨げの要因になっております」


女神様(声だけ)の話によると,4人の召喚に必要なパイプを繋げたところを5人が通れば,パイプが目詰まりを起こす。

それでも無理やり通った場合,必ず一人が死に至る。悪ければ,スプラッタ状態で一人が出てくるわけだ。

そうなると,召喚した側,された側共に穏便にいかない事は,予想にして容易に想像できる。

そこで,自分が神の介入によってが別のパイプに接続され,現状に至っているわけだ。


「それでは召喚先に着く頃です。最後に,この件で関わった者たちから,加護を授けます。最後に何か願い事はありますか?」


私は一度,沈黙する。

「私は……私は同性愛者です。なので,恋愛をしたことがありません」

このことは,本当に誰にも言ったことがない。

お墓まで持ってゆくつもりだった事。

「だから,できれば……女性に生まれ変わりたい。女性になれば普通に,何一つ後ろめたいことなく,男性を好きになれる……」


言ってしまってから,後悔した。

同性愛者は【キモチワルイ】ものであり,差別の対象だ。それは生物学的にも発生学的にも無用で異常のものである。

さらに日本では,テレビやマスコミなどの影響で,男性の同性愛者はなぜか【オカマ】のような扱いとなり,男なら誰でも襲うようなイメージを持たれてしまい,とても肩身が狭い思いだった。


やや思考の海に漂っていると,再び耳を震わす声が聞こえる

「申し訳ありません。やはり現状,性別を変えることは難しいようです。しかしながら,ちょうど良い加護がありますので,それを付与いたします。また,あなたが降り立つ世界には,様々なアイテムがあります。それを使えば,願いは叶うかもしれません」

そういえば,召喚先は剣と魔法の世界だったな。


「もう時間がありませんね。それでは,私たちが与えた力で,この世界を生き延びてください……」


説明長かったな




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