第48話 水晶の髑髏とアステカの軍隊

●水晶の髑髏って何?

 考古遺物と(主張)されている水晶で作られた人間の頭蓋骨模型のことである。(WIKIより) また、水晶の髑髏を指すときは、1927年にベリーズ南部の古典期の遺跡ルバアントゥンで発見したとされるものを指すことが多い。

 この水晶の髑髏、かなり精巧に出来ていて、解剖学的に見ても極めて正確に作られている。下顎部分は取り外し可能である。


●水晶の髑髏の不思議

 水晶は、硬度が高く加工するのはかなり困難を極める。現在の道具をもちいず、古代マヤ人の道具を使用しても300年ほどあれば加工可能とされている。

 しかしながら驚くべきは、水晶のプリズム効果で、例えば下から光を当てると髑髏が炎に包まれたように見えたり、髑髏の下に文字の書いた紙を敷いて頭頂部から見ると、文字が拡大して見えるといったことがプリズムを計算に入れた作りの証明になっている。

 さて・・こんな高度な技術を当時のマヤの人が作っていたとしたら心躍りませんか?

  まさにロマンですよね。それゆえ、この水晶の髑髏は「オーパーツ(時代にそぐわない工芸品)」と言われています。



 しかし!

 どうも水晶の髑髏は後世につくられたパチモンみたいなのです!


 どうも発見者のヘッジズの捏造ぽいのです。


●髑髏捏造説

1、1944年にヘッジスがイギリスの有名なオークションで美術商から400ポンドで購入したものであることが近年明らかにされている。


2、大英博物館が年代測定をやったところ、ドイツで150年前ごろにつくられたものである。(発見当時は、水晶の年代測定の技術がなかった。注意! この髑髏は、ヘッジズの髑髏とは別物!ヘッジズの髑髏は見世物になるため個人所持。)


 ようは、ヘッジズが18世紀ごろに作られたこの髑髏を、マヤの神秘だ!アトランティスの秘法だ!などと騒ぎ立てたみたいである。


◆ヘッジズの主張

 この破滅のドクロは純粋な石英水晶でできており、科学者にいわせると、世代から世代へと150年間受け継がれ、巨大な岩を砂で根気よく研磨するのに人生すべてを費やして、そのはてに完全なドクロが作り出されたに違いないのだそうだ。

 これは少なくとも3,600年前のもので、伝説によればマヤの高位の司祭が秘儀をおこなうときに使ったものだ。

 司祭がドクロを通じて死を望めば、必ず死が訪れたといわれている。このドクロはあらゆる悪の化身として描かれている。(SKEP DIC様より拝借)


 これの二行目に注目してほしい、「巨大な岩を砂で根気よく研磨した」とある。たしかに、何百年もかければ研磨は可能なのだ。これがあってもおかしくはない・・・・。


 しかし、この水晶の髑髏・・顕微鏡にかけてみると・・・


◆髑髏の鑑定結果

 鑑定者は電子顕微鏡を用いて、ドクロのうち2個体の表面に完全に等間隔の直線があるのを発見した。

 このことは近代的な研磨具が用いられたことを示している。もし本当に古代のものなら、人手で研磨してできた小さな傷がランダムに入っているはずである。


 ようは、自分で自分の首を絞めてるのだ!


 現在のところ、水晶の髑髏は、18世紀ドイツで作られた素晴らしい工芸品という結論である。



次にアステカ軍について、


●アステカ軍

 神に捧げる生贄を得るために戦争を最重要視していたアステカ(生贄については異論がある。

 アステカを野蛮な民族と軽視するためにスペインによる捏造・誇張説という話も)では、一定の年齢以上の男子全てに兵役を課していた。

 また、アステカも他国と同様身分制社会を敷いていて、最高権力者のアステカ王の下に、貴族(テクトリ)・戦士(テキワ)の特権階級。他の多くは平民(マセワル)に分かれている。


◆身分制の兵役の内容

■貴族

 カルメカクという学校で、神官や高級官僚になるための教育を受けた。

■平民

 6-9歳になるとテルポチカリ(若者の家)と呼ばれる施設で軍事教育や音楽教育を受ける。他の国と違って変わっているところは、平民であっても優れた資質を持つ者は、カルメカクで教育を受けることもあったそうだ。


◆名誉の印

 ヨーロッパでは、騎士章を功績を挙げた者に授与していたが、それと同じ感じでアステカでも名誉の印があった。

 アステカでは、名誉の印として飾りのついた特別な衣装を着ることが許される。また、「鷲の戦士」「虎の戦士」といわれる戦士団に加入することが許される。

 さらに、特に優秀な功績を挙げたものには恩賞として土地が授与されたりもしたようだ。


◆4つの軍隊

 軍隊組織は、都の4地区の長官の指揮下に置かれる。その4人は、トラカテタトル・トラコチルカトル・ウイツナワトル・テコヤワカトルという称号で呼ばれる。 「メンドサの絵文書」には正装した彼らの姿が描かれているがどれも勇猛で精悍である。


 その衣装は簡単に書くとこんな感じ。

■トラカテタトル

 妖術師の神ショロトルを示す頭飾り

■トラコチルカトル

 死神ミクトランテクトリを象徴した武具

■ウイツナワトル

 暁の家の神トラウイスカルパンテクトリの旗

■テコヤワカトル

 夜の神ヨアルテクトリを示す軍旗


 なんか少年週刊誌に出てきそうな発想・・・・・。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る