第18話 ('A` )はベリサリウスのようです

 今回はあの東ローマの名将ベリサリウスの真実に迫る一大スペクタクルです。

 念のためお断りしておきますが、完全にフィクションです。


●登場人物

('A` ) ベリサリウス

いわずとしれた?中世最高の戦術家。


(´・ω・`) ユスティニアヌス

東ローマの最大領土を現出した皇帝。人使いが荒いことで有名。Sっ気あり。


 西暦527年、コンスタンティノープルは新しい皇帝の誕生に沸いていた。

 新しい時代の皇帝は、きっと平和で戦争のない世の中を築いてくれると皆が信じ新たな皇帝に歓声を送っていた......


 それから数日後、ある晴れた日の昼下がり・・・さえない青年の元に皇帝が突然やってきた......


(´・ω・`)「やあ、ベリサリウス。元気してるかい?」


('A` )「皇帝陛下!こんなところで!」


 さぼってるのがばれたと思い、あせる('A` )であったが・・皇帝陛下はニヨニヨしながら、


(´・ω・`)「いや、今日から君を司令官にしようと思って」


('A` )「なんですと!」


(´・ω・`)「まあ、気楽にやってくれたまえ。明後日からペルシャ行ってきて」


('A` )「わかりました!陛下のご期待に沿えるよう誠心誠意尽くします」


(´・ω・`)(とりあえず、どうでもいい司令官と働きのよくない兵を集めて時間稼ぎしなければ......。その間に貢物の準備しよっと......。あ、こいつなんかよろこんでる。ばーかばーか)


 こうして('A` )は、ペルシアに向かったのだった。


――ダラの要塞

(;'A`)(あれ、なんかやる気のない兵ばっかに見える......。しかもペルシャ......4万だって!兵!こっちの倍じゃない。俺ひょっとしてオワタ?)


('A` )「..................あれ」


 なにやら、窮地に立たされるとベリサリウスの中に何か今までと違う感情が芽生えます。ただ、この感情が何なのか彼にはわかりかねてる様子でした。


 そんなこんなで、ベリサリウスはこの逆境をものともせず、ダラの戦いに勝利したのでした。


(;'A`)(なんだろう......この気持ち......これは......)


 次のペルシアとの戦いでさんざんに叩かれるものの、ペルシアの危機は去り、ベリサリウスはコンスタンティノープルに帰還しました。



――東ローマ首都コンスタンティノープル

(´・ω・`)「ベリサリウス。今回はよくがんばってくれたね」


('A` )「光栄でございます」


(´・ω・`)「今度はヴァンダルでも滅ぼして や ら な い か ?」


('A` )「ウホ!これはいい皇帝」


(´・ω・`)(なんか奇跡的にがんばってくれたみたい。今回はまともな兵を与えてみるか......でもあいつを見てるとなんか............)


 どうやら陛下も何かいままでと違う感情が生まれてきたようです。これが何かわからないみたいですが......



――ヴァンダル戦争

('A` )(今回は同数戦力での戦いだなー。つまらん......)


(;'A`)(「つまらん」......俺は今「つまらん」って思ったのか......)


特に苦労もなく、ベリサリウスはヴァンダルを滅ぼしました。



――東ローマ首都コンスタンティノープル

(´・ω・`)「今回もよくやってくれた(なんか前のようなほのかな感情がないな......つまらん......あれ、俺今「つまらん」って思ったのか)」


('A` )「光栄でございます」


(´・ω・`)「今度はさ、東ゴートに攻めてもらおうと思ってんだけど、お前兵力5000で勝てる?」


(;'A`)「5000ですと!(ゾクゾク)」


(;'A`)(あれ、またこの感情......なんだこれ......ひょっとして......)


(´・ω・`)「うん、相手はたぶん最低10万はいると思う。(ゾクゾク)」


(;'A`)「10万!!」


(´゚ω゚`)「しかも、兵の質もヴァンダルと比べものにならんのだって!」


(゚A゚)「!!!!(ゾクゾク)」


(´・ω・`)(なんかこいつをいじめてると......ゾクゾクする)


('A` )(逆境!ゾクゾク 絶望!! イイネイイネ)



――そして戦いは最大の決戦ローマへ

(゚A゚)「なんじゃこらああああああああああああああああ!」


そこはローマ兵5000に対し、東ゴート兵はどう少なくみつもっても10万以上います。はっきりいってローマ全体が包囲されてます。抜け出す隙間もありません。


(゚A゚)(やっぱ、もうどうしようもない状況になるとゾクゾクする。これが カ・イ・カ・ン!)


ベリサリウスはこの圧倒的兵力差の中生き生きとし、戦い抜きローマを勝利に導きました。



――東ローマ首都コンスタンティノープル

(´・ω・`)「あれ、勝っちゃったの?」


 皇帝の態度はそっけない。しかし、その態度になんともいえない快感を覚える('A` )。


('A` )「へへへ、勝っちゃいました」


(´・ω・`)「あれー皇帝にそんな態度とっちゃっていいのかなー。ぶちころすぞ」


(´・ω・`)(ハアハア......何この感覚。これが......カ・イ・カ・ン!)


('A` )「すいませんすいません。僕もっと勝ちます。もっと予算かけずに勝ちますからーー」


('A` )(ウヒヒヒィー)


(´・ω・`)「んじゃお前、ホスロー叩いてこいや」


('A` )「ホスローですか......あのホスローさんですか!」


 ホスローはササン朝ペルシア最盛期を築き上げた強力な王です。

 (´・ω・`)としては、もうこら金で解決するしかないなと思っていた相手です。


 しかし、ベリサリウスは巧みに敵の補給線を絶ったり、兵を多く見せて威嚇したりしてホスローと戦わずしてペルシアに撤退させます。



――東ローマ首都コンスタンティノープル

 戦勝に沸く帝都でしたが、ベリサリウスの妻に不倫が発覚!

 この場をおさめようと、皇帝がベリサリウスを呼びます。


(´・ω・`)「お前、いままで嫁さんのおかげでうまくやってこれたんだろ!ああん」


 確かにベリサリウスの妻アントニナは、ベリサリウスが皇帝に不義の罪をかぶせられそうになったときに、冤罪をはらし、皇帝との間をとりもってます。

 これは、皇帝の妻テオドラとアントニナが仲がよかったためです。しかしながら、アントニナはやりたい放題で、今回の発覚だけではなくずーーーっと遊んでました。性的な意味で。


(;'A`)「ええ、確かにそうですね」


(´・ω・`)「それをお前というやつはーーー」


ゲシゲシ


(;'A`)「ああ、けらないでーー」


(´゚ω゚`)「お前、アントニナの前で土下座しろ!アントニナたん命ですって叫びながら!」


(゚A゚)「あああ!アントニナたんすいませんでした!許してください!こんな変態な夫で許してくださいーーーーーー!!!」


(´゚ω゚`)「そうだこの変態め!!」


 この光景を見ていたテオドラとアントニナは、何この変態ども。はやくなんとかしないと、と思ったとかなんとか............


 この後、('A` )はイタリアに再度遠征にいかされ、大勝利の後、もう一歩で占領完了ー! というところで(´゚ω゚`)に引き戻され、彼に「やーいやーい」といわれてからかいました。

 そんな皇帝の態度に('A` )はゾクゾクしてました。


 その後、いきなり言われもない罪を着せられたり、帝国が危機のときに突然呼び出されて戦わされ、すぐに閑職に追いやられたりといったプレイを楽しみましたとさ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る