第2話 担任

 「早く着席しなさい。」

私たちの担任は今日も来なかった。いつになったら来るだろう?

「今日は諸君にこの学校を知ってもらうために、校内見学をしてもらう。各自上級生の指示に従って行動するように。」

よし、私は昨日の人を探そう。助けってもらったお礼をしないと。私は一人で校内を探そうとした。

「こ、こんにちは夕美ちゃん。」

「確かあなたは・・・」

私の横に一人の女の子がいた。

「天野恵、よ、よろしく。」

「よろしく、恵。」

「ねえ、夕美ちゃん。一緒に校内見学しない?」

「うん、一緒にいこう。」

誘われたのに断るのもよくない事だから一緒に見学することにした。人数が増えれば昨日の人を見つけられるかもしれない。私は一緒に行くことにした。

「ねえ、夕美ちゃん。」

「何?」

「どうしてこの学校に入ろうと思ったの?」

「それは、この学校は規則がしっかりしていている学校だからかな。昨日変な奴らがいたけど。」

「へーすごいね。」

恵はこっちを見て感心していた。

「私はずっと人に流されていて自分で何も決められなかったから。最初に規則に縛られた方が楽だからかな。」

少し変わっているけど悪い人ではない、仲良くなれそうだ。

「あ、そうだ夕美ちゃんもうクラブは決まった?」

「クラブ?」

「うんこの学校のクラブは面白そうなものがたくさんあって、どれにしようか迷ってるんだ。」

確かにこの学校のクラブはたくさんあるけど特に入りたいクラブがあるわけでもなかった。

「夕美ちゃん、クラブ見学しよ。」

「いいけど」

私は恵と一緒にクラブ見学をした。早く昨日の人を探したかったけど。校内にはたくさんのクラブがあった。なかには変なクラブもあったけど、どのクラブも上下関係がはっきりしていた。

「いっぱい見学したね。」

ほとんどのクラブを見たけど昨日の人はいなかった。私達は校内けっこう歩いて学校の奥まできてしまった。

「あなた達、どうしてここにいるの?」

話しかけて来たのは背の高い女の先生だった。


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