第9話 俺のステータスは間違っている。と、思いたい。

測定の時に気力を使い果たした俺は、結果待ちの間死んだ魚のような顔をしていた。よく死んだ魚の目というが、もはや顔じたいが死んでいた。



「シチノヘ・ダイキさん~。結果が出ましたよ~。」

あ、結果出たみたいだ。

俺は、本日3度目の窓口に向かった。

しかし、ワクワクすんな~


「こちらが、結果です。」

なんか、紙を差し出された。でも、何がなんだか。

「あのー、説明して貰えますかね~」

「でも~。なんと言うか、言いにくいと言うか....」

「!?」

なんだ?何か言いにくいらしいが。もしかして、あまりにもステータスが高すぎて、周りの人から妬まれるとでも言いたいのか?

「俺全然そう言うの気にしないんで。大丈夫ですよ。」

「そうですか、では....」

ワクワク!ワクワク!

「全てのステータスが最低ラインで、そのわりに特殊な能力もありません。」

ん?なんか、聞き間違えたみたいだな~

「あの~。もう一度お願いします。」

「ですから、ステータスが最低ラインで何も能力がありません。」

また聞き間違えたかな?聞き間違えだよね。 誰か聞き間違えって言って~




結局10回ほど聞き返したが、全て同じ答えだった.........

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