第3話 なんだか締まらない始まり

「さて、この大浴場からさっさとおさらばすっか~」

外に出て最大の都市とやらを観光しようっと!


あああああああああああ


そう言えば、服ないやん!

どーすんだよ!出れないじゃん!

いや、召喚されるときに服は来なかったと言うことは、この国では服を着なくて良いのか!

試しに、裸で出口まで行ってみるか。発想がおかしいとか言わないでね。自分が一番分かっているから。



「きゃああああああああああ!!へんたいぃぃぃぃ」


デスヨネー


「店長を呼んで!店長を!」

ヤバい。なんかおおごとになってしまった。俺捕まるの?捕まっちゃうの?

「何!全裸の男が、入り口にたっているのか!今いくぞ!」

ヤバいヤバい、マジヤバい。俺の異世界ライフもう終わり!?

「この、変態が!今捕まえて....て、お前さんさっきの旅人か?」

「ごめんなさいごめんなさい許して.......って、おっちゃん!?」


「ふむなるほど。つまり、お前さんは服と金を誰かに盗まれたと。」

「そうそう。おっちゃん理解が早い~~」

良かった~。おっちゃん案外チョロかった。

「お前さんに1つ提案がある。」

「捕まらないなら、何でもします~~」

「ここで、売っている服をやる。あと今回の分の銭湯の代金をただに。

その代わり、1ヶ月うちで働いてもらう。どうだ?」

「盗まれた人にそれはひどい!」

「だって、お前さん明らかに、嘘ついてる顔をしてるからな」

前言撤回!おっちゃん超鋭かった。

「え~~働くのやだ~~働いたら負け~~」

「じゃあ、今回の件。町の見回り兵に言っとこっかな~」

「すいませんすいません。働きます。働きますから~~」


こうして、俺の楽しい楽しい異世界ライフは、遠のいて行くのだった。



「ところで、お前さん名はなんと言う?」

「醍季。おっちゃんは?」

「ガルモスだ。よろしく」


自己紹介、遅い。

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