歪んだ種族の真っ直ぐな愛
「なあ、見えるか?」
相棒の指差す先を、僕は逆光に目を細めながら見た。人差し指から直線上に真っ直ぐ。そこにはひらりひらりと雪が舞っていた。逆光はこのせいだったのか。反射した光は痛いぐらいに僕の目を撃ちまくる。全て的確に中心を貫くように。
「痛い……お前よく平気でいられるな」
「寧ろ、この程度に耐えられないお前の方が可笑しいんだ」
はい、とコートのポケットから取り出したのはサングラス。曲線を描いてこっちへ放り投げられたそれを僕は有り難く掛けさせてもらう。きっと吸血鬼に愛された人間は、皆が皆こんな幸せな日常を送れてはいないだろう。だけど愛したのだから、最後の一滴まで愛していたい。我が命にかけても。
小咄小噺小話や。野放しにして良いものか。 ひよこ @chicktockpiyo_14
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