10代は死にたいざかり

小さな世界の隅っこで、小さな誰かが震えていた。直感的にそれは自分だと確信する。だかしかし。今まで生きていた短い時間の中で、こんな記憶は全くもって見当たらない。何をしているのだろう。問い掛けようにも震える自分に掛ける言葉などわかりはしない。呆れるほど少ない自分の語彙力を今だけは呪った。取り敢えず自分の横まで歩いていく。ビクリと体を震わせて、こちらを振り向いた自分の顔は隈ができて、頬骨が浮き上がり、眉間に深い皺が刻まれていた。


「何をしてるんですか」

「えっと……」

「来ないで。近寄らないで。出ていってください!」


明らかな拒絶に、疑問は尽きそうになかった。

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