愛しい人へ
私はね、常々思うのです。
自由に生きても良いのでは、と。
人様に迷惑をかけることも構わず、思うがまま好き勝手に生きろとは言いません。
言いませんが、他人様の仰有る〝常識〟とやらに従って生きねばならぬこともないのです。誰が決めたかも分からぬ〝普通〟とやらに頭を垂れて生きる必要は、きっと無いのでしょう。
もっと力を抜いていきませんか。
無理をしてまで完璧を目指さずとも、出来ることを出来るところまで行えば良いと思うのです。苦しいのなら、逃げたって構いません。何事かを成し遂げられなくても悪くありません。
たまには怠惰に過ごしましょう。無為に生きることも無駄ではないのです。
ですから、どうか。
その言葉を、感情を、願いを。内側から浮かぶ全てを抑え込まないでください。あなたを形作るものを砕こうとしないでください。
その心を責めないでください。弱さは強さでもあるのですから。
これは私の勝手なお願いです。
あなたの心に届かずとも構いません。否定されても構いません。
それでも、許されるのなら。聞いてくれるというのなら。
最後にひとつ、伝えたく思うのです。
私はね、あなたが好きです。大好きです。
ですから、あなたの味方でいたいと思うのです。
たいしたことは出来ません。その背中に寄り添うことも出来ません。肩を支えてやることも出来ません。人の機微なぞ知らぬものですから、あなたが望む言葉をかけることも出来ないでしょう。
ですが、常にあなたの味方でいましょう。
あなたと共に夜を越えましょう。朝を迎えましょう。
「例え、あなたにこの姿が見えずとも」
あなたが不要だと思うまで。
あなたの傍らに在りましょう。
***
2017.6.4 独りワンライ
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