第9話 情報
二人はまず学校で情報を拾ってみようと言う事で聞き込みを開始した。
聞き込みとは大げさに言ったが、実際は日常会話から変わった話を拾うといったやりかたである。
健也はそこで不思議な話を聞いたのだ。
さっそく明美を呼び出し、話をすることにした。
健也は明美を呼ぶと、明美は振り向いてこちらに向かってきた。
「良かった。 今ね、面白い情報手に入れたのよ」
「奇遇だな。 こっちもだ。 では、明美の情報から聞こうか」
「私の情報は誰かが夜に忍び込んで理科室の実験をしているというものよ」
その話を聞き、健也は驚きもせず、怖がりもせず、ただ腕を組んだ。
「同じ情報だったみたいだな。 そこで薬が作られているという話もあった。 まぁ、ただの怪談話だけどな」
「けど、事実だったら? そこで薬が作られていることになるよね。 そうだったら黙って見ることはできないわ」
「そうだな。 調べる価値がありそうだ。 それでいいな。 ペルも」
ペルは呼ばれたのに反応してカバンから顔を出す。
「それでいいぜ。 今日の夜に調べてみようぜ」
二人はペルの言葉に頷いた。
そして、二人は夜の時間に出る事を決めた。
夜、辺りは暗く、照らされている街灯だけが静かに光を作っている。
二人は夜でも目立たない様に暗い色の組み合わせの服を着ており、今まさに学校に忍び込もうとしている。
「周りには誰もいない?」
明美は声を殺し、健也にだけ聞こえる様に囁く。
「大丈夫だ、今は誰もいない。 今の内に乗り込もう」
二人は校門からジャンプして、門を越える。
本来なら飛び越える事は出来ないが、二人は魔力を追加し、校門を飛び越えれる様に調整しておいたのだ。
そして、門を飛び越えた後、何事も無かったかのように学校へ侵入する。
夜の学校はとても静かだ。
辺りに照らすものもなく、音もしない。
健也は真っ暗な廊下を見て、ある物を取り出した。
「歩きやすくするか」
健也の前には小さな光が照らし出されている。
健也は懐中電灯を手に持ち、明美に手をこまねいて合図を送る。
明美は健也の合図を見て、頷きながら前を進む。
そして、二人は理科室の前に着いた。
「何が出るかしらね?」
明美は健也に聞く。
「何が出るかは開けてみないとね」
二人は理科室の戸を開け、理科室の中へ乗り込んだ。
魔法少女さんと護衛くん トマトも柄 @lazily
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