第6話(5)
(5)
2019年12月3日
その後も、俺は変な薬品を打たれたり、それが凄く気持ち良かったり、頭がボーとして寝てしまった。
起きたのは知らない部屋だった。
高級そうな家具が置いてある、高級な部屋だ。
ベッドも広くてふかふかだった。
俺はベッドから起きると昨日の事を思い出した。
携帯は何処だ?
俺は見渡す、ガラスで出来たテーブルに置いてある。
充電も充分なようだ、それに、バックアップの電池。
身分証である運転免許、名は山本高志、住所はここの様だ。
学生証、何時写真を撮ったのだろう?顔がマトモに写ってる。
奥のドアが開いた、俺は身構える。
「起きたか」
確か藤本という男だ。
「はい」
「昨日の事は覚えているか?聞きたい事は?」
「えーーと」
「早くしろよ」
「一週間に一度この部屋に女を連れ込むんでいいんですよね」
「冷蔵庫にシールの貼った飲み物がある」
藤本は冷蔵庫から缶ビールを取り出す、このマークのシールが貼ってあるのがそれだ。
「この部屋はこれからお前が活動する拠点となる」
「はい、で、そのシールの飲み物には?」
「薬物が入ってる」
「はははっ、、そうですよね」
藤本は馬鹿にしたように俺を見た。
「パソコンも使える様にしてある。
フェイスブックにアクセスしろ、無論携帯でもな
まぁ期待してる。期待を裏切った時はわかるな?」
「はい、頑張ります」
40万はそこにある。自分で判断して使え。
「はい」
「じゃな、あ、奥のドアだが、こっちからは開かない様になってる、お前は一日に一度は連絡入れろ、連絡先はお前のオヤジの会社になってるから、人前では口調に気を付けろよ」
「分かりました」
藤本は玄関から出て行った。
俺は窓から外を見る。さすが高層マンションだ、玄関が開く音がした。
「悪い悪い、忘れてた、この部屋の鍵だ、それから、お前の車の鍵だ。白いレクサスだ、15番にあるから、自由に使え」
「は、はい、分かりました」
藤本は手を顎に持って行くと考える様に目をさまよわせた。
「まぁいい、分からない事が合ったら聞け。隣が昨日の部屋だ」
「はい、分かりました」
俺はフェイスブックにアクセスした。
これから、俺はやらなきゃならない、やらなきゃ、殺されるだろう。
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