第3話こころのびょうき

一昔前は、うつとか精神疾患って、

第三者からしたら「気の持ちよう」だったような気がするの。


あたしが初めて病院行った時も、どこか悪いイメージがぬぐえなかったから。

それも、ここ10年でえらく変わっちゃった気がする。


今は、子供の精神科がいっぱいあるもんね。

そういうのは、精神科とは言わないのかな。


昔は「精神分裂病」だった病が、今は「統合失調症」だし。

適応障害とか、細かくカテゴリ分けされて、細分化される。


からだの病も、病院を転々として、見つかった時には手遅れってことがあるけど、

こころも同じだと思う。


でもね、ちょうど転換期に生きてて幸せかなとも思うんだ。


だけど真逆のことも思う。

あたしはたぶん何らかの精神疾患を抱えてる。

それが、若いうちからわかれば楽だったな、って。


誰もあたしの今までの人生を知ってる人はいないから、

一から説明しなきゃなんないし、

何回も同じことを違う医者に聞かれることを思うと、

ああもういいや、って、めんどくさいとは違うけど、否定的になって、

もういいやって思う。



からだもこころも障害持ちのあたしの、これが人生、この先もずっと。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

そんなもんじゃない(いわゆるテレビに出ている障害者みたいにきれいじゃない) まこにゃ @makonya

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ