本場のハンバーグは日本でしか食えない

 ハンバーグはハンバーグ地方の特産物だと思っている人も多いだろう。それは間違いであるバンクーバーは語韻が似ているが無関係であるし、ハンブグルブは実在の都市では無い。


 ハンバーガーの由来は、ハンブルグの労働者が食べていたタルタルステーキから。と言われているが、タルタルステーキって生の挽肉だし、そもそもハンバーガーと言う言葉はあっても、ハンバーグは日本の造語である。


 英語ではハンバーガーステーキと言うが(南部限定料理)そのレシピは牛肉の挽肉を丸めて焼くと言うシンプルな料理だ。似た料理にミートローフなどもあるが、日本のハンバーグのように、つなぎに卵小麦粉パン粉玉ねぎなどを使う料理は海外にはほとんど存在しない。


 そもそも、日本のハンバーグは焼き鳥のつくね串の変形である。もしくはつみれ汁、もしくはさつま揚げやかまぼこの応用作品なのだ。発展系としてピーマンの肉詰め、そして餃子へと魔改造されたのだ。つまりハンバーグは餃子だ。


 その歴史を紐解くと、昭和初期まで遡る。当時日本の牛肉は今では考えられないぐらい高価であった。牛一頭が人間を女郎屋に売るより高価だったのだから。

そもそも、酪農どころか肉牛生産農家も皆無であり、牛は農業機械の動力として使われるもので食材では無かったのだ。


 吉野家の開店当時、牛丼の値段は120円、大卒の初任給が9700円だった、現在の大卒初任給が97万円平均だから、現在価値に直すと牛丼一杯の価格は1万二千円となる。おいそれと手が出せる価格では無い。


 そこで、端肉などの形にならない肉などの入手経路不明な挽肉を使った料理方法が生まれ、それのかさを増すと言う技術が使われ始める。牛肉コロッケなどが代表選手であろう。当時は牛肉100%カレーなどの不当表示も多かった。実際ハンバーグの元祖のマルシンハンバーグは発売当初は魚肉とラードが主原料だった。


 そして、牛肉は高い信仰は現代でも続いていて、一周まわって高級和牛まで作り上げた。


一方、本場アメリカでは牛肉が一番安い肉なのだ。何故ならばアメリカでは牛が自然繁殖で路地裏や排水口に勝手に増えているので、そこらじゅうに野良牛が闊歩している。ニューヨークでの自動車事故は牛との衝突や接触事故が第一位である。


 なので、アメリカでは牛肉を食べたくなったら野良牛を銃で撃ち殺しその場で食うのが普通なので、牛肉=無料と言う認識である。端肉をミンチにして混ぜ物をしてかさを増してなどと言う発想が育つはずもないのだ。


 そもそも、洋食と言うのは日本食である。アメリカに洋食を名乗ってる店は一件も無い。


 海外で使われている食材を日本でアレンジして生み出されたのが洋食であり、海外から輸入された調理法では無いのだ。


 なので、和食では無いが、餃子もラーメンもハンバーグもナポリタンもタコライスもインドカレーも全部日本料理である。

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