ひとちがい #19
バンデン・プラを
「あ、いらっしゃ〜いともちん、
やや
「ちょっと色々あって
「そぉなの〜、で、まだ見つかんないの?
「ああ」
桃子とやり取りしながらカウンター席に陣取った叶は、桃子が差し出す水の入ったグラスを受け取るなり半分近くを胃に流し込んだ。
今日は午前中から石橋と松木に
思わずカウンターに
「あ、ごめん桃ちゃん」
「大丈夫ともちん?」
「ああ、大丈夫。それより、エビピラフ
叶が注文すると、桃子は
「あなた! お仕事でお疲れのともちんにとびっきり
「はぁい」
大悟の返事が
カフェのテラス席で薫が姿を現すのを待っていて、タクシーから出て来た薫に話を聞く為にカフェを飛び出した。その時、叶が居た席の
叶は残りの水を
芸能界と言えば、昔からスキャンダルの
「クスリ、か」
「え?」
「あれ〜? これKAORUちゃんじゃなぁ〜い?」
「え? 桃ちゃん知ってるの?」
思わず腰を浮かせた叶に、桃子は画面に視線を
「うん、KAORUちゃんは、私がお世話になってた振付師さんのアシスタントだったの。へぇ〜、今社長なんだ〜」
叶が更に
「ねぇ、カレーまだ?」
「あ、ただいま〜!」
「ごめんねともちん」
「いや、所で桃ちゃん、さっきの女性と知り合ったのって、アイドルやってた頃だよね?」
叶が質問すると、桃子は
「うん、そうだけど」
「それって、何年くらい前?」
叶が質問を重ねると、桃子は頬に人差し指を当てて少し考えたが、ふと何かに気づいて急に叶の肩を思い切り平手打ちして言った。
「もう! そんな
「
肩を押さえつつ
「お待たせしました、後でコーヒーお持ちしますね」
「サンキュー」
叶は礼を
薫は、田中忍を知っている。田中の『BURAI』での
『BURAI』で何かトラブルがあった事も有り得るが、ホストクラブの中で起こった問題だけで、あそこまで
一方で薫は、マトリから何かしらの
「
叶の
田中は何かのキッカケで薫の弱みを
だがいつまでも
すっかり
《続く》
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