ひとちがい #16
白羽邸を後にした叶は、名刺に記載された住所を頼りにバンデン・プラを『ホストクラブ BURAI』へ向けた。先日は会員制のクラブで今日はホストクラブと、
腕時計を横目で見ると、午後二時半過ぎだった。さすがに男性の叶が客としてホストクラブに入るのは気が引けるし、店側からも
『ホストクラブ BURAI』は
鉄道の駅から
壁や
「まだ
物言いが何となく
「何だよ? 仕事の
叶は小さく
「口の聞き方に気をつけろ、オレだって来たくて来てるんじゃねぇんだ」
すると男は、手に持っていた
「あ? なめんなよオッサン!」
「オマエ、それでもホストか? 客商売なんだから
「うるせぇな!」
「い、
拳の痛みに
「ここにタケルってのが居るだろ? 誰か知ってるか?」
叶の質問に、男達は
「責任者呼んでくれ」
すぐに
「この野郎ォ!」
男が
「ぐぉえっ」
「
叶が目を転じると、髪をオールバックに
「アンタ、責任者の方?」
叶の
「店長の
叶はジャケットの内ポケットから出した
「オレは探偵の叶。タケルってホストについて訊きたい事があってな」
冴島は叶の名刺を受け取ってジャケットの
「タケルは、もう
「クビ?
「
「じゃあ、タケルが抱えてた客を教えてくれないか? どうしてもタケルと連絡取らなきゃならなくてな」
叶が
「少々お待ちください」
「ウチでは頂いた名刺を
冴島の説明に頷くと、叶はファイルを開いて中の名刺を
「写真、
「どうぞ」
「迷惑かけたな。だが、スタッフの教育はもう少し
先程ボディブローで倒した男を見ながら言うと、叶は『BURAI』を後にした。
《続く》
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