友情遊戯 #31
吉鷹
パーキングを出たバンデン・プラは、更に十分ほど走って海の近くに出た。やがて進行方向に、銀色の
バンデン・プラをフェンスの
アスファルトの
「半年かそこらで、こんなになっちまうのか……」
独りごちた叶は、目の前の『救急入口』と書かれた扉の把手に手を掛けてゆっくり引いた。軋む音を立てて、扉は地面に
扉を開けて中を覗き込んだ叶は、壁に非常用の
「点く……か?」
呟きながら近づき、うっすら埃を被った電灯を掴んで引っ張った。直後、先端の電球が発光し、天井にスポットライトを当てた。
「よし」
叶は懐中電灯を腰の辺りで前に向けて構え、部屋を出た。
なるべく足音を立てない様に注意しながら歩く叶だったが、それでも外から吹き込んだ砂の所為で
叶は一階を捜索したが、人の気配は
『吉鷹病院』は今叶が居る外来
病棟に入った叶は、足元を懐中電灯で照らしながら
額に
叶が扉の把手に手を掛けようとした時、中から
「だ、誰だ!?」
《続く》
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