第2話

見渡す限り真っ白な部屋。

そして目の前にロキがいる。

するとロキが口を開いた。


【やぁ、来たね。さて、早速だけど君が行ってもらう世界の説明をするよ。君が行く世界の名前はティファルド。人間族、獣人族、森人族、魔人族などが共存したり、争ったりしている世界だ。魔法もある。ステータスやレベルなども存在し、冒険者ギルドなどもある。そして君を飛ばす場所だが、ルータス森林という比較的弱い魔物が住んでいる森だ】


「様々な種族に魔法、ステータスか。まさにファンタジーな世界だな。なんで飛ばす場所が森なんだ?国とか村とかに飛ばすことはできないのか?」


【国や村の近くは異世界の神の干渉力が強くて僕の力じゃ飛ばせないんだ。まぁ仮に飛ばせたとしても急に街中に人が出てきたら軽くパニックになるだろうから飛ばさないけどね】


「なるほどな。それで、すぐにでも飛ばすのか?」


【いやいや、今のまま飛ばしてもすぐに魔物に殺られそうだからね。僕の力で必要になるであろうスキルを3つほどつけておくよ。そして僕の加護もつけておく。向こうに行ってからでもゆっくり確認してくれ】


「なかなか太っ腹だな」


【ふふっ、まぁ僕のためでもあるからね。なるべく長く生きてくれないとつまらないし。そうだ!あと出血大サービス!装備もあげちゃうけどどんなのがいい?まずは武器、次の3つから選んでね!剣、槍、杖、さぁどれ!】


「せっかく異世界まで行くんだからやっぱ魔術師だろ、杖だな。」


【いいねいいね〜、さてじゃあ防具はローブでいいかな?色のリクエストはあるかい?】


「そうだな、色は黒をメインに赤でちょっとした模様を入れられるか?」


【おぉ、なかなか細かいね。いいよ、そーしておこう。さて、これで一応出発する準備は整ったわけだがなにか質問はあるかい?】


「特にない」


【よーし、じゃ出発だ。僕はいつも君を見ているよ。よい旅を!】


再び周囲が紫色の光に包まれる。

そして光が収まるとロキが言っていた通り森の中だった。

見渡す限り木や草だらけだ。


「本当に見渡す限り森だな。ん?なんだこれ。」


足下に手紙のようなものが落ちている。開けて見るとこう書いてあった。


〜白夜くんへ〜


やっほー、ロキだよ!

ちょっと言い忘れたことがあったから手紙で届けたよー。

○自分のステータスを確認したい時は頭の中で《ステータス》と念じるべし!

○ステータスの内容でわからないものはわからない部分に意識を集中させるべし!

これで大方大丈夫だと思うから頑張ってね!


〜ロキより〜


「なるほどな、確かにこれは知らないと厳しかったわ」


白夜は微笑を浮かべながら呟いた。

そして早速


ステータス!


すると白夜の目の前に半透明な板のようなものが出現した。


****************

《ハクヤ・クロセ》Lv1

体力 100

魔力 150

攻撃 8

防御 9

魔攻 15

魔防 15

俊敏 10

スキル

魔法の箱マジックボックスLv1』『空飛ぶ靴フライングシューズLv1』『情報掲示インフォメーションLv1』

称号

『異世界人』『奸智神の加護』

魔法適正

炎・水・雷・土・風・闇

****************


お、おぉ!これがステータスか!まぁ確かになにがなんだかわからんな。とりあえずかたっぱしから見ていくか。


◎魔法の箱

アイテムが無限に入る箱を出現させる

レベルが上がればできることが増える


お、これはなかなか凄いんじゃないか?この世界の人達がどの程度このスキルを持っているかにもよるけど...よし、次。


◎空飛ぶ靴

空を飛ぶことができる

効果時間は1時間に3分間だがレベルが上がれば飛べる時間が増える。


おー!お?空飛べると思って喜んだけど1時間に3分間てまぁまぁ使い勝手悪くね?でもまだLv1って書いてあるからレベルが上がれば時間が増えたりするのか。よし、次。


◎情報掲示

自分が見たいと思ったものの情報を掲示する。レベルが上がれば情報の量が増える。


おお!これ必要!かなり必要!これ他の人のステータスとか魔物のステータスとか見れたりすんのかな?それができれば自分より強いかどうか判断できるしな。さて、次は称号か。


◎異世界人

ティファルドの言語全てが自動的に日本語に翻訳され、日本語も自動的に相手の使う言語に翻訳される。


これは!なきゃ困るな、うん。称号はスキルと違って常時発動ってことか。よし、次。


◎奸智神の加護

レベルアップ時に魔力、魔攻、魔防がとても伸びやすくなる。


あー、魔法系のステータスが妙に高いなと思ったらこれのおかげか。あん時杖とローブ選んで良かったわマジで。


一通りステータスを確認した白夜はスキルの実験を兼ねてアイテム収集に繰り出した。







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