(タイトル未定)
@yozyoboon
1
僕と彼の同棲生活もそろそろ百日目を迎えようとしている。
今日の夕飯当番は僕で、ハンバークとその他諸々を作って、昨日の残り物と共に机に並べて、準備は終わり。我ながら今日の出来は良い思う。さぁいただきます。
食べ始めた彼曰く、
「そういえば高校の同窓会の招待状が来たんだけど、行くか迷ってるんだなぁ。」
「そうなんだ、なんで迷ってるの?」
「いやさぁ、俺がゲイをカミングアウトしたのは大学生の時でね、高校の同級生は俺がゲイって知らないの。んで、そんな皆と会うのが何となく気まずくてさ。皆とは仲良くやってたんだけど、でも何となくね。」
「ん、まぁ行けば良いんじゃないかな。ゲイを隠してたとは言え皆とは仲良くやっていたんでしょ?久しぶりに会ったらきっと楽しいよ。」
「まぁ、うん、じゃあ行ってこようかな。」
「それが良いよ。」
僕も同窓会の招待状を受け取るような歳になったけど、僕の元に招待状は未だに来ない。高校は三年の夏休み前に中退したけど、中退した人間には同窓会の誘いなんてしないのかもしれない。
「お前は同窓会の誘いとか無いの?」
「無いなぁ。中退した人間に同窓会の誘いなんてしないんだと思う。」
「そっかぁ。」
そう言う彼の顔は少し悲しそう。
(タイトル未定) @yozyoboon
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