夏コミ編④ 季紗の場合 妄想だから。妄想だから!

《はじめに》

 以下、とっても18歳未満お断りっぽい場面が流れますが、季紗きさの妄想なので何も問題ありません。法には触れないと思います。


 ※ ※ ※


 百合の花弁を散らしたベッド、純白のシーツの上で。

 幼い肢体を強張らせ羞じらう美緒奈みおなのカラダに覆い被さり、緊張を解きほぐすように優しく、季紗は唇を重ねた。


「んっ……ちゅぅ、ぢゅ♪ ねえ、美緒奈ちゃんの好きそうな本、たくさん買ってきたよ。ご褒美、もらっていいよね……?」


 桃色の唇が濡れて色づく、甘い接吻くちづけ

 深く、息苦しく溺れるくらい深く、舌を差し挿れて。


 美緒奈のメイド服の、胸元のリボンを解いていく……心を、ほどくように。


「んっ、はぅっ……♪」


 唾液を吸引され、頬を上気させながら美緒奈。


「ん、いいよ……。同人誌一冊で10回百合キス、だったよね……?」

「ふふ、それじゃいつもと同じだよ。それより……♪」


 唇を子犬みたいにぺろりと舐めてあげながら、季紗は妖しく微笑んで。

 メイド服のスカートの奥、美緒奈の下着の中へ、細く白い指を。

 愛の竪琴を奏でるように、繊細に、大胆に……。


「ご褒美は……美緒奈ちゃんの初めてがいいな♪」


 ちゅくぅっ。


「っふぁぁ♪ 季紗姉の、えっちぃ……♪」


 絡まる舌、上下の唇から零れる滴。

 甘酸っぱい吐息が、次第に溺れるような淫熱を帯びて……。


「って感じで、ご褒美はベッドの上で頂戴ね美緒奈ちゃん♪ ふふっ」


《妄想ここまで!》


 夏コミ2日目の会場、東京ビッグサイトの東ホール。

 白い魔法少女コスの季紗、美緒奈のアゴをくいっと指で持ち上げる、お姉さまな仕草で微笑んだ。

 アゴくいされて、杏子コス美緒奈もドキドキ、嬉しそう。


「ひゃぁん♪ あたし、食べられちゃうんだー♪」


 ちなみに季紗のコスプレは、ほ〇ら。

 髪色の似たキャラがいないので、どのコスをさせるか悩んだ美緒奈へ、季紗が「私はガチレズだからほむ〇じゃない?」と申し出た。自分でガチレズ言った。(ちなみにリボほむ。分かる人が分かればよし)


「こ、こら季紗! ベッドの上とかナニ発言してんの不純同性交友ダメなんだからねー!?」


 とっても性的でエロスな雰囲気を醸し出してる季紗へ、由理ゆーりのピュアな注意が入った。


「美緒奈もっ。嬉しそうな顔してんじゃないっての!?」


 えっちな戯れ合いに照れながら怒る由理。

 その羞じらい顔に、季紗と美緒奈はにやにや。


「これは妬いてますな? 美緒奈さん、由理さんたら『貴女の初めては私が先約済み♪』と仰ってますわよ?」

「ふふー、由理は狼ですからなぁ。あれは、季紗姉の処女も狙ってる目ですわね♪」


 むしろ2人とも、眼が期待している。

 純真由理、乙女が処女とか口走っちゃだめぇぇ!?と真っ赤になりながら叫んだ。


「なんでそうなるのよぉ、この、エロ乙女どもぉぉぉぉぉぉぉ!?」


 リズ、手提げの中のエロ百合同人誌をこっそり読みながら、頬を染める。


「……季紗ちゃんには、これでも物足りないかも。どきどき」


 リズさん、えっちな同人誌は家に帰ってから読みましょうね?

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