海百合の家へようこそ♪② シロップより甘々に。

 百合な乙女専用の海の家、「ウミユリの家」。

 百合メイド喫茶「リトル・ガーデン」の姉妹店ともいうべきこのお店に、由理ゆーり達4人は出張中。


「いらっしゃいませ、お嬢様。浜辺で火照ったカラダに、かき氷の口移しはいかがですか? ちゅぅぅ……♪」


 店内では早速、水着姿にメイドのヘッドドレスだけ付けた(えっちな格好の)女の子が、お客様をキスでもてなしている。

 ショートの茶髪な少女に、黒髪ロングで巨乳な大和撫子の2人が店員のようだ。


「って、宮野ちゃんと早乙女ちゃんじゃん」


 白ワンピの水着にヘッドドレスを付けた美緒奈みおな、知った顔に驚く。


「あっ、私のみーちゃん! 今日はこっちに来てたんだ?」


 ブラウンの髪の少女店員、美緒奈たちに気付いてぱぁっと表情を輝かせた。

 宮野りりな……「リトル・ガーデン」でも非常勤で働くメイドにして、美緒奈のクラスメートである。


 一方その恋人で黒髪の少女、早乙女早百合も、清楚な仕草でにこやかに笑い掛ける。


「ふふ、由理ゆーり先輩もいらしてたのですね。私達、夏はこちらがメインなんですよ」


 さっそくあいさつ代わりに、りりなは美緒奈へ、早百合は由理へ、眼を閉じて軽く、


「……ちゅぅ♪」


 接吻。

 これくらいは「リトル・ガーデン」の少女達にとって挨拶なので、由理も照れることは無い。


「いや照れるから! ホントにいつも通りだね海まで来て!?」


 百合メイド達は、夏の海でも百合メイドなのです。


 ※ ※ ※


 というわけで、由理と美緒奈は店内で百合接客のお手伝い。

 季紗きさとリズは、焼きそば焼いたり、かき氷作ったりと、外のお客向けの仕事に回っている。


「ところで、りりな……」


 黒髪の巨乳少女、早百合が何かに気付く。


「かき氷口移しのせいかしら。シロップだと思うけど、舌が緑色よ?」

「えっ、本当? 自分じゃ見えないし……」


 なるほど確かに、メロン味のシロップだろうか。

 茶色ショート髪なりりなの舌ベロが、いかにも人工的色合いの緑に染まっている。


 それを見て早百合、自分の、イチゴ味シロップで赤くなった舌を見せて。


「ふふ、私も変な色なのかしら。舐め合って、綺麗にしよっか♪」


 抱き合ってディープな濃厚ベロチューを始めた!

 水着姿で、頭だけメイドっぽくヘッドドレスを付けて。

 りりなの滑らかな胸と早百合の豊満な乳が、水着越しに触れ合い、むにゅむにゅと擦れ合い、熱っぽく蠢く。


「ん……♪ 早百合の舌、甘くて美味しいし♪ もっと、もっと欲しいよ♪」

「んぷ、ずぷぅ……♪ りりなのも、私の好きな味……。りりなの味ね……♪」


 ここは、海の家の店内である。でも百合海の家なので、いきなり繰り広げられる淫靡な光景にも、ツッコミを入れる無粋な客はいない。

 「うわぁ、熱々♪」「キマシタワー……ですわ」と瞳を輝かせて見守る乙女ばっかりだ。


「さ、さすが恋人同士! 見せつけてくれるぜー」


 赤面しつつも羨ましそうな美緒奈、由理の方をちらっ。


「……あたし達も、する?」

「ば、ばか。2人は、シロップで染まった舌を綺麗にしてるだけで……お仕事なんだから」


 由理、ツンとしつつ、期待するように美緒奈へ赤い顔を向けて。


「だ、だから私達も、かき氷の口移し、するわよ。まずはお客さんへね?」


 その後は、2人で……♪

 そんな由理のOKサインを感じ取った美緒奈、ツインテールを揺らして張り切る。


「うんっ♪ いっぱいベロチューしようぜ♪」


 ……舌を絡める乙女達の特濃百合キスが、浜辺の海の家に咲き乱れる。

 海にも百合は咲くんだね!

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